「NVDLやTSLLは、エヌビディア株やテスラ株を2倍で持つのと同じ?」「TQQQやSOXLのような指数型と比べて、何がどう危ないの?」
単一株レバレッジETFは、1社の株価の1日の値動きの2倍を目指すETFです。代表例は、エヌビディア株の2倍を目指すNVDLと、テスラ株の2倍を目指すTSLLです。WOZ mediaが、仕組みと指数型との違い、2026年の実データでわかったリスクとコストをまとめました。
結論から言うと、単一株レバレッジETFは2倍型でも、3倍の指数型より値動きが大きくなりがちです。長く持つと株価の2倍にもならず、2025年はテスラ株が11.4%上がったのに、TSLLは26.8%下がりました。
- 単一株レバレッジETFの仕組み(株式とスワップで2倍を作る方法)
- NVDL・NVDU・TSLL・TSLRの違いと国内の取扱
- 指数型(TQQQなど)との違いと、決算の「窓開け」のリスク
- 2026年の実例と、株価の2倍にならない理由
- 経費率に含まれないスワップのコスト
- 向いている人と、買える国内証券会社
結論:単一株レバレッジETFは1社に2倍で賭ける短期売買用の商品【早見表】
単一株レバレッジETFは、分散の効いた指数ではなく1社の株価に連動します。決算などの材料がそのまま2倍で効くため、短期で使う前提の商品です。
| ひとことで言うと | 1社の株価の1日の値動きの2倍(+200%)を目指すETF |
|---|---|
| 代表的な銘柄 | NVDL・NVDU(エヌビディア株)、TSLL・TSLR(テスラ株) |
| 指数型との違い | 1社の決算がそのまま2倍で効く。2026年の値動きの大きさは、TSLLが3倍型のTQQQの約1.5倍 |
| 長く持つと | 株価の2倍にならない。2026年はエヌビディア株+21.0%に対し、NVDLは+21.8% |
| コスト | 経費率0.83〜1.05%に加え、スワップの費用がかかる(上乗せ金利は指数型の数倍) |
| 国内での買い方 | NVDL・TSLLは主要ネット証券8社で買える。現物のみで、NISA・信用取引の対象外(詳細はこちら) |
1社の決算や材料に短期で賭けたい中上級者向けの商品です。目的別に整理すると、候補は次のようになります。
| 目的 | 候補 | 理由 |
|---|---|---|
| エヌビディアの決算や材料に短期で賭けたい | NVDL・NVDU | エヌビディア株の2倍。売買のしやすさはNVDL、経費率はNVDUが有利 |
| テスラの決算や材料に短期で賭けたい | TSLL・TSLR | テスラ株の2倍。純資産・経費率ともTSLLが有利 |
| 半導体株全体に賭けたい | SOXL・USD | 30社以上の半導体株に分散した3倍・2倍型 |
| ナスダック100全体に賭けたい | TQQQ | 約100社に分散した3倍型 |
| 1社に長期で投資したい | 現物株 | 日次リセットの目減りやスワップの費用がない |
単一株レバレッジETFとは:1社の株価の2倍を1日単位で目指す
単一株レバレッジETFは、特定の1社の株価について、その日1日の騰落率の2倍を目指すETFです。エヌビディア株が1日で3%上がればNVDLは約6%上がり、3%下がれば約6%下がります。
倍率は毎日かけ直されるため(日次リセット)、2日以上持つと期間全体の成績は「株価の騰落率×2」と一致しません。レバレッジETF全般の基本はレバレッジETFとはで解説しています。
株式とスワップ契約で2倍を作る仕組み
2倍の値動きは、株式の保有と、金融機関と値動きを交換するスワップ契約の組み合わせで作ります。Direxionの保有明細(2026年9月25日付)では、TSLLが持つテスラ株の現物は純資産の約15%で、残りの約185%を7社の金融機関とのスワップで確保していました。
エヌビディア2倍のNVDUも、現物は約22%、スワップが約178%です。純資産の大半はMMF(短期国債などで運用する投資信託)で持ち、スワップの担保などに充てています。GraniteSharesのNVDL・TSLRも、主にスワップで純資産の約200%の投資を確保します(目論見書)。
2022年に米国で始まり、2026年は償還も急増
米国で単一株レバレッジETFが初めて上場したのは2022年7月です(AXS社の8本)。同年8月にTSLL、12月にNVDLが設定され、国内でも楽天証券が2024年7月にNVDL・TSLRなど2倍型5本の取扱を始めるなど、買える銘柄が広がりました。
米SEC(証券取引委員会)は投資家向けの注意喚起で、単一株ETFには分散の利点がなく、原株を持つより大きな変動とリスクを負うと説明しています。ロイター(8月25日)によると、米国では2026年、レバレッジETFの新規上場が8月中旬までに244本と過去最多になりました。一方で単一株レバレッジETFの償還(運用終了)は63本と、2025年の3本から急増しています(モーニングスター調べ)。
主な銘柄:NVDL・NVDU・TSLL・TSLRの違いと国内の取扱
国内で買える単一株レバレッジETFのうち、代表的なのはエヌビディア株とテスラ株の2倍型です。同じ株の2倍でも、運用会社によって経費率・純資産・分配金が違います。
| 項目 | NVDL | NVDU | TSLL | TSLR |
|---|---|---|---|---|
| 対象 | エヌビディア株 | エヌビディア株 | テスラ株 | テスラ株 |
| 運用会社 | GraniteShares | Direxion | Direxion | GraniteShares |
| 倍率(日次) | +2倍 | +2倍 | +2倍 | +2倍 |
| 経費率 | 1.05% | 0.92% | 0.83% | 0.95% |
| 純資産 | 約38〜39億ドル | 約5.3億ドル | 約40億ドル | 約7,800万ドル |
| 株価(9月25日) | 35.72ドル | 141.71ドル | 9.94ドル | 17.25ドル |
| 2026年の年初来 | +21.8% | +22.3% | −46.8% | −46.1% |
| 分配金 | 実績なし | 四半期 | 四半期 | 実績なし |
| 設定日 | 2022年12月13日 | 2023年9月13日 | 2022年8月9日 | 2023年8月21日 |
| 国内の取扱 | 主要8社 | SBI・楽天・松井など | 主要8社 | SBI・楽天・松井など |
エヌビディア2倍では、純資産がNVDUの約7倍あるNVDLのほうが売買しやすく、経費率はNVDUが0.13ポイント低い水準です。テスラ2倍はTSLLの純資産がTSLRの約50倍と大きく、経費率もTSLLのほうが低くなっています。1日の平均出来高もNVDLが約1,190万株、NVDUが約27万株、TSLLが約8,200万〜9,000万株、TSLRが約161万株と大きな差があります(直近1〜3カ月の平均、2026年9月時点)。
同じエヌビディア2倍・テスラ2倍には、T-REX(NVDX・TSLT)やLeverage Shares(NVDG・TSLG)の商品もあり、SBI証券・楽天証券・松井証券などが扱っています。運用会社が違っても目標は同じ「株価の2倍」なので、純資産の大きさと経費率で比べるのが基本です。
このほか、アップル(AAPU)・マイクロソフト(MSFU)・アマゾン(AMZU)・アルファベット(GGLL)・メタ(METU)の2倍型(いずれもDirexion)も、同じく各社の取扱一覧に載っています。テスラ株の−1倍のTSLSや、エヌビディア株の−2倍のNVDなど、下落で利益を狙うベア型もあります。
マイクロンなど半導体株の単一株型や、NVDLとSOXL・USDの比較は半導体レバレッジETFの比較で紹介しています。
指数型レバレッジETFとの違い:集中リスクと決算の窓開け
指数型との最大の違いは、1社の材料がそのまま2倍で効くことです。ナスダック100の3倍を目指すTQQQの保有株式(9月25日付)に占める比率は、エヌビディアが約8.2%、テスラが約3.0%にとどまります。
| 項目 | 単一株型(2倍) | 指数型(TQQQ・3倍) |
|---|---|---|
| 連動対象 | 1社の株価 | ナスダック100(約100社) |
| 年率の変動率(2026年) | TSLL 約94%・NVDL 約76% | 約62% |
| 1日で10%以上動いた日数(2026年) | TSLL 12日・NVDL 8日 | 3日 |
| 全額を失いうる1日の下落(目論見書) | 原株が50%を超えて下落 | 指数が33%近く下落 |
| 経費率 | 0.83〜1.05%(別にスワップの費用) | 0.78% |
2倍型でも、元の株価が指数の2倍前後動くため、値動きの大きさは3倍の指数型を上回ります。2026年の年率の変動率は、テスラ株が約46%、エヌビディア株が約38%で、ナスダック100に連動するQQQ(約21%)の約2倍でした。
決算の「窓開け」は逆指値では防げない
エヌビディアとテスラの決算は、米国の取引終了後(日本時間の早朝)に発表されます。材料は翌日の取引開始時の価格に一度に反映されるため、前日の終値から大きく離れて始まる「窓開け」が起きやすくなります。
| 決算翌日の値動き | 原株の平均 | 2倍ETFの平均 | 2倍ETFの最大 | 同じ日のTQQQの平均 |
|---|---|---|---|---|
| エヌビディア(7回) | 4.5% | NVDL 9.0% | −17.1%(2025年2月27日) | 3.7% |
| テスラ(7回) | 5.8% | TSLL 11.6% | −29.2%(2026年7月23日) | 2.9% |
2026年7月23日のTSLLは、前日終値10.96ドルに対して9.02ドルで取引が始まりました(−17.7%)。前日終値の10%下に逆指値を置いていても、発動した時点ですでに−17.7%で、この日の終値は−29.2%でした。
国内の証券会社は時間外取引で逆指値を使えないことが多く、夜間の急変は逆指値で防ぎきれません。米国の主要取引所は2026年12月から23時間取引を始める予定ですが、取引の少ない時間帯は価格が飛びやすい点も考えておきましょう。
2倍でも3倍の指数型より目減りしやすい
たとえば株価が決算で15%下がり、翌日15%戻すと、株価は2.25%安にとどまります。2倍型は30%下げて30%戻すため、9%安と株価の4倍の損失になります。
この日次リセットによる目減り(減価)は、値動きの大きさ(変動率)の2乗に比例します。係数は2倍型が1、3倍型が3で、原株や指数が1年間横ばいだったときの目減りの目安は次のとおりです。
| タイプ | 倍率 | 元の値動き(2026年の年率変動率) | 横ばい1年の目減りの目安 |
|---|---|---|---|
| テスラ株の2倍(TSLLなど) | +2倍 | 約46% | 約−19% |
| エヌビディア株の2倍(NVDLなど) | +2倍 | 約38% | 約−14% |
| ナスダック100の3倍(TQQQ) | +3倍 | 約21% | 約−12% |
| S&P500の3倍(SPXLなど) | +3倍 | 約13% | 約−5% |
2倍でも、元の値動きが大きい単一株型は3倍の指数型より目減りしやすいことがわかります。値動きが荒かった2025年の変動率(テスラ株約63%)なら、テスラ株2倍の目減りの目安は約−33%です。数式と試算の詳細はレバレッジETFの減価で解説しています。
2026年の実例:TSLLの1日−29.2%とNVDLの決算・株式分割
年単位で見ると、単一株レバレッジETFは2025年・2026年とも「株価の2倍」から大きく外れました。
| 期間・原株 | 原株の騰落率 | 2倍の単純計算 | 2倍ETFの実際 |
|---|---|---|---|
| 2025年・テスラ株 | +11.4% | 約+23% | TSLL −26.8% |
| 2025年・エヌビディア株 | +38.9% | 約+78% | NVDL +32.6% |
| 2026年(9月25日まで)・テスラ株 | −17.3% | 約−35% | TSLL −46.8% |
| 2026年(9月25日まで)・エヌビディア株 | +21.0% | 約+42% | NVDL +21.8% |
TSLL:テスラの決算翌日に1日で29.2%下落
テスラは7月22日の決算で調整後EPS(1株利益)が市場予想を大きく下回り、翌23日に株価が14.5%下がりました。TSLLは1日で29.2%下落し、同じ日のTQQQの下落率(5.7%)の約5倍でした。
TSLLはその後も下げ、7月29日に52週安値の6.74ドルを付けました。2026年の高値(1月5日)からの下落率は終値ベースで約65%と、テスラ株(約34%)のほぼ2倍です。
決算以外の材料でも大きく動きます。9月3日の新型車「Cybercab」の発表会が期待に届かず、翌4日はテスラ株が5.9%、TSLLが約12%下落しました。
一方、7月29日から9月25日まではテスラ株の+24.7%に対してTSLLは+48.5%と、上昇が続いた局面では2倍前後の成果が出ています。9月25日の終値は9.94ドルで、年初来では−46.8%です。
NVDL:決算翌日に16.8%上昇、6月には3対1の株式分割
エヌビディアは8月26日に、売上高962億ドル(前年同期比+106%)の決算を発表しました。翌27日のNVDLは16.8%上昇し、取引開始の時点ですでに前日比+12.3%と、上昇の大半は窓開けで起きています。
ただし翌28日はエヌビディア株が4.6%下げ、NVDLは9.0%下落しました。2026年の年初来では、エヌビディア株の+21.0%に対しNVDLは+21.8%と、2倍型なのにほぼ同じ成績です。
NVDLは6月26日に3対1の株式分割も行いました(分割前日の終値は約86ドル)。1株が3株になって株価は3分の1になりますが、保有額は変わりません。分割前の記事やSNSに出てくる株価は、今の株価と比べる前に3で割る必要があります。
コスト:経費率とは別にスワップの費用がかかる
単一株レバレッジETFには、経費率とは別にスワップの費用がかかります。スワップでは株価の値動きを受け取る代わりに、契約額に対して金利などを払うためです。
| 銘柄 | 経費率 | 経費率とは別のスワップの費用 |
|---|---|---|
| NVDL | 1.05% | 間接コストの推計:年3.00% |
| TSLR | 0.95% | 間接コストの推計:年1.45% |
| NVDU | 0.92% | 金利:SOFR+2.80〜3.75% |
| TSLL | 0.83% | 金利:SOFR+3.50〜3.75% |
| (参考)SOXL(半導体3倍) | 0.75% | 金利:SOFR+0.53〜0.99% |
| (参考)SPXL(S&P500 3倍) | 0.84% | 金利:SOFR+0.65〜0.74% |
Direxionの開示では、単一株型の上乗せ金利は年2.8〜3.75%と、指数型(年0.5〜1%程度)の数倍です。TSLLの金利は、短期金利に3.5%以上を上乗せした年7%超です。これを純資産の約1.85倍の契約額に対して払うため、担保のMMFの利息で一部が相殺されても、負担は経費率を大きく上回ります。
実際の成績にも、コストの影響が表れています。原株の日々の騰落率を2倍(TQQQは3倍)にして積み上げた理論値と、実際の騰落率を比べました。
| 項目 | NVDL | TSLL | (参考)TQQQ |
|---|---|---|---|
| 原株・指数の騰落率 | +21.0% | −17.3% | +21.6% |
| 日次リセットの理論値(コスト抜き) | +31.6% | −41.7% | +63.6% |
| 実際の騰落率 | +21.8% | −46.8% | +51.9% |
| 理論値からの目減り | −7.5% | −8.7% | −7.2% |
3倍型のTQQQは2倍型より多くの資金コストを負いますが、2倍型の単一株ETFの目減りはTQQQと同じくらいでした。上乗せ金利の高さが効いていると考えられ、経費率が0.83%と低いTSLLでも割安とは限りません。FRBは2026年9月に政策金利を3.75〜4.00%へ引き上げ(2023年以来の利上げ)、年内の追加利上げも示唆しているため、金利コストはさらに重くなる可能性があります。
向いている人・向いていない人と投資額の目安
単一株レバレッジETFは、1社の材料に短期で賭ける道具です。次の条件に当てはまるかを確認しましょう。
- エヌビディアやテスラの決算・材料に明確な見通しがあり、数日〜数週間で売買する
- 損切りの価格と投資額を事前に決め、毎日値動きを確認できる
- 1日で20〜30%下がっても生活に影響しない金額で取引できる
- 時間外の値動きや為替・税金まで含めて仕組みを理解している
- 1社に長期で投資したい、買ったまま放置したい
- 「株価の2倍で増え続ける」と考えている
- 生活資金や近く使うお金で投資しようとしている
- NISAの非課税枠で投資したい
使う前に決めておきたい3つのこと
- 決算をまたぐか:エヌビディアは例年2・5・8・11月、テスラは1・4・7・10月に決算を発表します。またぐ場合は、窓開けで損失が膨らむ前提で金額を決めます
- 投資額:値動きの大きさ(変動率)で、指数型に換算して考えます(下記)
- 撤退の条件:逆指値は窓開けを防げないため、投資額そのものを抑えることが損失の上限になります
投資額は、値動きの大きさをそろえて考えると決めやすくなります。2026年の年率の変動率で換算すると、TSLLへの10万円はTQQQの約15万円、QQQの約45万円と同じくらいの値動きです(編集部の試算)。
NVDLの10万円は、TQQQの約12万円、QQQの約37万円に相当します。変動率は相場環境で変わるため、目安として使いましょう。
単一株レバレッジETFを買える国内証券会社
NVDLとTSLLは、主要ネット証券8社すべてで買えます(2026年9月28日に各社の公開取扱一覧で編集部が確認)。NVDU・TSLRは、SBI証券・楽天証券・松井証券・三菱UFJ eスマート証券・DMM株の一覧に載っています。
| 証券会社 | 米国株手数料 | 為替手数料(1ドルあたり片道) | 逆指値 | トレーリングストップ |
|---|---|---|---|---|
| SBI証券 | 約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル | リアルタイム為替0銭(円貨決済は25銭) | ○ | × |
| 楽天証券 | 約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル | リアルタイム為替0銭(円貨決済は25銭) | ○ | ○ |
| マネックス証券 | 約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル | 買付0銭・売却25銭 | ○ | ○ |
| 松井証券 | 約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル | 両替0銭(円貨決済は25銭) | ○ | × |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル | 20銭 | ○ | ○ |
| DMM株 | 約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル | 25銭 | × | × |
| moomoo証券 | 約定代金の0.132%(税込)・上限22ドル | リアルタイム両替0銭(円貨決済は25銭) | ○ | ○ |
| ウィブル証券 | 無料(2026年7月27日〜) | 15銭 | ○ | ○ |
単一株レバレッジETFは8社とも現物での売買に限られ、米国株の信用取引の対象外です。NISAでも買えないため、特定口座などの課税口座を使います。米ドル建てなので、円高になると円換算の損益が目減りする点も考えておきましょう。
損切りに使う逆指値は、DMM株だけ米国株で使えません。値上がりに合わせて売値を切り上げるトレーリングストップは、SBI証券・松井証券・DMM株にはありません。
決算直後の時間外に売買したい場合は、プレ・アフターマーケットに対応した証券会社が必要です。moomoo証券は日本時間の日中の夜間取引でもNVDL・TSLLを扱っていますが、2026年6月19日〜9月18日に行政処分で新規口座開設を停止していたため、受付状況は公式サイトで確認しましょう。注文機能や取引時間まで含めた比較はレバレッジETFの証券会社比較で解説しています。
発注前には、次の3点を確認しましょう。
- ティッカーの取り違え:NVDLとNVD(エヌビディア株の−2倍)、TSLLとTSLS(テスラ株の−1倍)は方向が逆です
- 口座区分:NISAではなく、特定口座などの課税口座を選んでいるか
- 注文方法:値動きが大きいため指値が基本。取引開始の直後は価格が飛びやすい
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単一株レバレッジETFのよくある質問
- 単一株レバレッジETFはNISAで買えますか?
-
買えません。NVDL・TSLLなどのレバレッジ型ETFは、新NISAの成長投資枠・つみたて投資枠とも対象外で、2027年開始のこどもNISAでも扱いは同じです。特定口座などの課税口座で取引し、売却益には20.315%の税金がかかります。
- 単一株レバレッジETFは長期保有に向いていますか?
-
一般的には向いていません。日々の倍率のかけ直しによる目減りとスワップのコストが重なり、2025年はエヌビディア株が38.9%上がった一方、NVDLは32.6%と株価の上昇率すら下回りました。1社に長期で投資するなら、現物株のほうが目的に合います。
- エヌビディア株を信用取引で2倍買うのと何が違いますか?
-
信用取引の買い建ては日次リセットによる目減りがない一方、金利がかかり、株価が下がると追証(追加の保証金)が必要になります。NVDLは現物で買うため追証はなく、損失は投資額までです。その代わり、日々の倍率のかけ直しによる目減りと、スワップのコストを負担します。
- 元の株が1日で50%下がったらどうなりますか?
-
各ETFの目論見書は、原株が1日で50%を超えて下落すると、投資額の全額を1日で失う可能性があると明記しています。大型株でも、エヌビディア株は2025年1月27日に1日で17.0%下落し、NVDLは33.8%下落しました。
- NVDLとNVDU、TSLLとTSLRはどちらを選べばいいですか?
-
売買のしやすさを重視するなら、純資産が大きいNVDLとTSLLが候補です。経費率はNVDUがNVDLより、TSLLがTSLRより低い水準です。同じ株の2倍型どうしは値動きがほぼ同じで、2026年の年初来の差は1ポイント未満でした。
- 単一株レバレッジETFに分配金はありますか?
-
銘柄によって違います。NVDLとTSLRは分配の実績がなく、TSLLとNVDUは担保の利息収入などを原資に四半期ごとに分配しています。TSLLは2025年12月に、短期キャピタルゲインの分配(1株約0.58ドル)も行いました。
- 国内で買えない単一株レバレッジETFがあるのはなぜですか?
-
SBI証券やマネックス証券は、日本の法律にもとづく「外国投資信託の届出」がない海外ETFを原則として扱えないと案内しています。取扱銘柄は証券会社ごとに違うため、買いたい銘柄は各社の取扱一覧や注文画面で確認しましょう。
- 単一株レバレッジETFが償還されたらどうなりますか?
-
最終取引日のあと、保有分は純資産価値で自動的に現金化されます(GraniteSharesが2026年5月に発表した3本の償還の例)。2026年は米国で単一株レバレッジETFの償還が相次いでいるため、純資産の小さい銘柄は運用終了のリスクも考えておきましょう。
まとめ:単一株レバレッジETFは期間と金額を決めて使う
単一株レバレッジETFの要点は次のとおりです。
- 1社の株価の1日の値動きの2倍を目指すETFで、代表はNVDL・NVDU(エヌビディア)とTSLL・TSLR(テスラ)
- 2倍型でも値動きは3倍の指数型を上回り、決算翌日の平均変動はTQQQの2〜4倍だった
- 長く持つと株価の2倍にならず、2025年はテスラ株+11.4%に対してTSLLは−26.8%だった
- 経費率とは別に、指数型の数倍の上乗せ金利がつくスワップの費用がかかる
- NVDL・TSLLは主要8社で買えるが、NISA・信用取引の対象外で現物のみ
ほかの指数やテーマの2倍・3倍型は米国レバレッジETF一覧で比較できます。単一株型を使うなら、保有期間・投資額・撤退の条件を決めてから注文しましょう。
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