「レバナスとTQQQは、どちらもナスダック100のレバレッジ商品なのに何が違うの?」「積み立てるなら投資信託のレバナスと、米国ETFのTQQQ・QLDのどちらが合っている?」
ナスダック100の値動きを増幅して狙う商品には、国内の投資信託「レバナス」(2倍)と、米国上場ETFのTQQQ(3倍)・QLD(2倍)があります。WOZ media編集部が、倍率・コスト・為替・売買の仕方・税金の違いを整理し、2026年の成績も期間をそろえて比べました。
結論から言うと、円で少額から積み立てたいならレバナス、3倍の値動きやリアルタイムの売買・逆指値を使いたいならTQQQ・QLDが候補です。2026年は同じ期間で、為替ヘッジありのレバナスが+28.8〜30.0%、同じ2倍のQLDがドル建てで+33.7%と差がつきました。
- レバナスとTQQQ・QLDの違い(倍率・コスト・為替・売買の仕方など10項目)
- 2026年の成績で見る、レバナスがナスダック100の2倍に届かなかった理由
- 為替ヘッジありのレバナスとドル建てのETFで、為替の影響がどう違うか
- 100万円を1年持った場合のコストの目安(編集部の試算)
- 積立・少額・リアルタイム売買など目的別の向き不向き
結論:レバナスとTQQQの違いは「倍率・為替・売買の仕方」【早見表】
レバナスとTQQQ・QLDは、同じナスダック100に連動しますが、商品の形が違います。レバナスは国内の投資信託、TQQQ・QLDは米国の取引所に上場するETFです。主な違いを早見表にまとめました。
| ひとことで言うと | レバナスは円建てで積み立てやすい2倍型の投資信託、TQQQ・QLDはドル建てで市場で売買する3倍・2倍のETF |
|---|---|
| 倍率(日々の値動きに対して) | レバナス2倍、TQQQ 3倍、QLD 2倍 |
| 為替 | レバナスは為替ヘッジありが基本。TQQQ・QLDは円高・円安の影響を受ける |
| 売買の仕方 | レバナスは15時30分締切で、翌営業日の基準価額で約定。TQQQ・QLDは取引時間中に指値・逆指値で売買できる |
| 始めやすさ | レバナスは100円から(楽天証券)。TQQQ・QLDは1株(約1万2,500〜1万5,200円)から |
| 2026年の成績(同じ期間) | レバナス(為替ヘッジあり)+28.8〜30.0%、QLD+33.7%、TQQQ+45.1%(ナスダック100は+19.4%。詳しくは後述) |
| 共通点 | NISAの対象外、税率20.315%、横ばいや乱高下の相場では目減りしやすい |
1日単位では、どの商品もほぼ目標の倍率で動きます。差が出るのは、為替ヘッジの有無、注文から約定までの仕組み、そしてレバレッジにかかる資金コストです。
円で積み立てたいならレバナス、3倍やリアルタイムの売買を使いたいならTQQQ・QLDが基本の分け方です。ただし、どれも日々の倍率を目指す商品で、下落局面では損失が大きく膨らみます。
レバナスとは:ナスダック100の2倍を目指す国内の投資信託
レバナスは、ナスダック100の日々の値動きの2倍程度を目指す国内の投資信託です。もとは楽天投信投資顧問のファンドの愛称ですが、同じタイプの投資信託の総称としても使われており、本記事でも総称として使います。
運用は主に株価指数先物で行います。たとえばiFreeレバレッジ NASDAQ100は、2026年8月末時点でナスダック100先物を純資産の199.9%分組み入れていました。残りの資金は国庫短期証券などで運用しています(大和アセットマネジメントの月次レポート)。
| ファンド名(運用会社) | 為替ヘッジ | 信託報酬(税込) | 純資産総額 |
|---|---|---|---|
| iFreeレバレッジ NASDAQ100(大和アセットマネジメント) | あり | 年0.99% | 約3,167億円 |
| 楽天レバレッジNASDAQ-100(楽天投信投資顧問) | あり | 年0.77% | 約627億円 |
| auAMレバレッジNASDAQ100(auアセットマネジメント) | あり | 年0.4334% | 約398億円 |
| auAMレバレッジNASDAQ100為替ヘッジ無し(同) | なし | 年0.4334% | 約549億円 |
| NZAM・レバレッジ 米国株式2倍ブル(NASDAQ100)(農林中金全共連アセットマネジメント) | あり | 年0.88% | 約13億円 |
信託報酬はauAMの2本が年0.4334%で最も低く、iFreeが年0.99%で最も高くなっています。為替ヘッジありが基本で、5本のうちヘッジなしはauAMの1本だけです。
同じレバナスでも、仕組みは少しずつ違います。楽天レバレッジNASDAQ-100は先物に加えて「米国株式市場の値動きを享受する円建債券」に投資しており、債券の発行体が行うスワップ取引の相手方の信用リスクがあります(同社の月次レポート)。
レバナスとTQQQ・QLDの違いを比較【10項目の比較表】
レバナスとTQQQ・QLDの違いを10項目で比べました。レバナスの欄は、前の表の主な5本の範囲です。
| 項目 | レバナス(投資信託) | TQQQ | QLD |
|---|---|---|---|
| 商品の種類 | 国内の公募投資信託(円建て) | 米国上場ETF(ProShares、ドル建て) | 同左 |
| 倍率(日々) | 2倍 | 3倍 | 2倍 |
| コスト | 信託報酬 年0.4334〜0.99%(税込)。購入時手数料は楽天証券で0円(ヘッジありの4本) | 経費率0.78%+売買手数料・為替手数料 | 経費率0.89%+売買手数料・為替手数料 |
| 為替 | 為替ヘッジありが基本(auAMにヘッジなし型あり) | ヘッジなし(円高・円安の影響を受ける) | 同左 |
| 売買の仕方 | 15時30分締切、翌営業日の基準価額で約定(ブラインド方式) | 取引時間中にリアルタイムで売買。指値・逆指値も使える | 同左 |
| 最低投資額 | 100円から(楽天証券) | 1株(約1万2,500円) | 1株(約1万5,200円) |
| 積立 | 投信積立(楽天証券は100円から) | SBI証券・楽天証券の米株積立(1株単位) | 同左 |
| NISA | 対象外 | 対象外 | 対象外 |
| 税金 | 20.315%(上場株式等) | 20.315%。分配金は米国で10%を源泉徴収 | 同左 |
| 繰上償還・清算 | 口数が一定を下回ると繰上償還の可能性(iFreeは30億口、ほかは10億口) | 数値基準なし。採算の合う規模を保てない場合などに運用会社が清算を決めることがある | 同左 |
売買の仕方:レバナスは注文の時点で価格がわからない
レバナスの注文は、販売会社の営業日の15時30分が締切です。約定するのは翌営業日の基準価額で、注文した時点では約定価格がわかりません。基準価額は毎日18〜19時ごろに公表されます。
翌営業日の基準価額には、注文した日の夜の米国市場の値動きが反映されます。たとえば月曜の15時30分までに注文すると、米国の月曜の取引を反映した火曜の基準価額で約定します(大和アセットマネジメントの月次レポート)。売却代金は、原則として申込日から5営業日目に受け取れます。
TQQQ・QLDは株と同じく、米国市場の取引時間(日本時間23時30分〜翌6時、夏時間は22時30分〜翌5時)に市場価格で売買します。指値・逆指値が使え、楽天証券などでは時間外取引(指値のみ)もできます。2026年12月からは米国の主要取引所が23時間取引を始める予定で、松井証券・マネックス証券は開始日から対応すると公表しています。
最低投資額と積立:レバナスは100円から、TQQQ・QLDは1株から
レバナスは楽天証券で100円以上1円単位で買え、積立も100円から設定できます。円のまま買えるので、ドルへの両替も要りません。
TQQQ・QLDは1株単位で売買し、9月25日の終値で換算すると1株あたりTQQQが約1万2,500円、QLDが約1万5,200円です。SBI証券と楽天証券の米株積立を使えば定期的に買えますが、金額を指定しても1株単位の発注になります。
SBI証券では、設定した金額が1株の価格に届かないと発注されません。たとえば月1万円の設定では、1株約1万2,500円のTQQQは買えない計算です。楽天証券の米株積立は、予想約定金額が3,000円を超える設定から利用できます。
繰上償還の条件:レバナスは口数、米国ETFは運用会社の判断
レバナスの目論見書は、受益権の口数が一定を下回ったときに繰上償還できると定めています。基準はiFreeが30億口、楽天・auAM・NZAMが10億口で、iFreeの口数は約424億口(9月25日時点、編集部の計算)と基準を大きく上回っています。基準価額の水準を理由に償還する条項は、2倍型の各ファンドの目論見書などには記載されていません。
TQQQ・QLDには口数のような数値基準はありません。ProSharesの目論見書は、採算の合う規模を保てない場合に運用会社が清算を決めることがあると説明しています。どちらも規模の小さいファンドほど、償還・清算のリスクが高まります。
2026年の値動きで比較:レバナスはナスダック100の2倍に届かず
2026年の年初から9月下旬までに、為替ヘッジありのレバナス4本は基準価額が+28.8〜30.0%上昇しました。同じ期間のナスダック100は+19.4%で、単純な2倍の+38.8%には届いていません。米国ETFも同じ期間にそろえると、次のとおりです。
| 商品・指数 | 倍率・通貨 | 騰落率 |
|---|---|---|
| ナスダック100(価格指数) | - | +19.4% |
| 単純な2倍/3倍 | - | +38.8%/+58.2% |
| 日々2倍・3倍を複利で重ねた理論値(コスト控除前) | - | +38.2%/+55.1% |
| レバナス4本(為替ヘッジあり) | 2倍・円 | +28.8〜30.0% |
| auAMレバレッジNASDAQ100為替ヘッジ無し | 2倍・円(ヘッジなし) | +35.5% |
| QLD | 2倍・ドル | +33.7% |
| TQQQ | 3倍・ドル | +45.1% |
レバナス4本の中では、信託報酬が最も低いauAMが+30.0%で最も高く、楽天が+28.8%で最も低くなりました。途中の値動きは大きく、iFreeは3月31日に年初比−21.4%まで下げた後、6月3日の高値までに+74.5%上昇しています。
日々の倍率を複利で重ねた理論値は、2倍で+38.2%と単純な2倍とほぼ同じでした。ナスダック100は期間の初めから3月末までに約10%下げた後、上昇基調に戻ったため、日々の倍率リセットによる目減り(減価)は小さく済んだことになります。
理論値と実際の成績の差は、QLDで約4.5ポイント、レバナスで約8〜9ポイントです。この差の多くはコストで、レバレッジをかける先物・スワップの価格に含まれる米ドルの短期金利が主な負担です。2026年は米国の政策金利が3.50〜3.75%(9月に3.75〜4.00%へ引き上げ)と高く、レバナスにはさらに為替ヘッジのコストが加わりました(編集部の分析)。
一方、横ばいや乱高下が続く相場では減価が大きくなります。目減りの大きさは近似的に「倍率×(倍率−1)÷2×変動率²」で決まり、係数は2倍が1、3倍が3なので、3倍型の目減りは2倍型の約3倍です。計算の仕組みは「レバレッジETFの減価」で詳しく解説しています。
実際、ナスダック100がほぼ横ばいだった6月2日〜9月25日は、QLDが約−3.6%、TQQQが約−8.7%でした。3倍と2倍のどちらを選ぶかは「ナスダック100のレバレッジETF比較」で詳しく比べています。
為替の違い:為替ヘッジありのレバナスとドル建ての米国ETF
為替ヘッジありのレバナスは、円高・円安の影響をほぼ受けません。一方、ドル建てのTQQQ・QLDを円で見ると、株価の変動に為替の変動が加わります。
レバナス:為替の影響を抑える代わりにヘッジのコストがかかる
ヘッジのコストの目安は日米の短期金利差です。大和アセットマネジメントの月次レポートによると、米ドル円のヘッジコスト(年率)は2024年6月末の5.4%程度から下がり、足元は3.1%程度です。
iFreeがヘッジしているのは、先物の証拠金に当たるドル(純資産の30〜40%程度)で、実際に負担したヘッジコストは2026年8月末までの6か月で0.41%でした。ただし、残りの資金は円で運用するためドルの金利は受け取れません。ドル建てのQLDと比べると、日米の金利差の分だけ成績が下がりやすい構造です。
ヘッジの有無で成績も変わります。auAMの2本を2026年の年初来で比べると、ヘッジなし型は+35.5%で、ヘッジあり型の+30.0%を上回りました。ヘッジなし型は純資産の1倍相当のドルを持つ設計で、為替の変動とヘッジコストの有無が差になりました。
TQQQ・QLD:円高になると円での評価額が目減りする
TQQQ・QLDは、円で見た評価額が為替で動きます。2026年7月30〜31日の日米協調の円買い介入では、ドル円が162円台後半から157円台へ動きました。株価が同じでも、円換算の評価額は約3%目減りした計算です。
為替の影響を数字で見ると、次のとおりです。TQQQがドル建てで+20%になった場合でも、円で見た損益は為替によって大きく変わります(編集部の試算)。
| ドル円の変化 | 円で見た損益(TQQQがドル建てで+20%の場合) |
|---|---|
| 10%の円高(157円→約141円) | +8.0% |
| 変わらず(157円) | +20.0% |
| 10%の円安(157円→約173円) | +32.0% |
円高と株安が重なると、3倍・2倍の値動きに為替の損失が加わります。為替ヘッジありのレバナスなら、同じ場面でも為替による差はほぼ生じません(その代わりにヘッジのコストがかかります)。
コストの違い:信託報酬と経費率・売買手数料・為替手数料【100万円の試算】
保有中にかかるのは、レバナスの信託報酬と、TQQQ・QLDの経費率です。どちらも基準価額や純資産から日々差し引かれ、別に請求されることはありません。米国ETFはこれに加え、売買のたびに売買手数料と為替手数料がかかります。
100万円分を買って1年持ち、売却した場合のコストを試算すると次のとおりです(編集部の試算)。
| 商品 | 保有コスト(1年) | 売買手数料(往復) | 為替手数料(往復) | 合計の目安 |
|---|---|---|---|---|
| auAMレバレッジNASDAQ100 | 約4,300円 | 0円 | 0円 | 約4,300円 |
| 楽天レバレッジNASDAQ-100 | 約7,700円 | 0円 | 0円 | 約7,700円 |
| iFreeレバレッジ NASDAQ100 | 約9,900円 | 0円 | 0円 | 約9,900円 |
| TQQQ | 約7,800円 | 約6,900円 | 0〜約3,200円 | 約1万4,700〜1万7,900円 |
| QLD | 約8,900円 | 約6,900円 | 0〜約3,200円 | 約1万5,800〜1万9,000円 |
米国ETFの売買手数料は、1回の注文が約70万円を超えると上限の22ドルで頭打ちになります。一方、少額の売買を繰り返すと0.495%がそのままかかるため、積立や小口の売買ではコストの割合が上がります。ウィブル証券のように、米国株の売買手数料を無料にしている証券会社もあります(2026年7月27日から)。
この表には、レバレッジの資金コストや為替ヘッジのコストは含まれていません。iFreeの目論見書も、先物を使うため「借入金利に相当する負担」があり、長く持つほど累積すると説明しています。こうしたコストは価格に織り込まれて見えにくいものの、2026年の成績の差の主な要因でした。
信託報酬や経費率の低さだけで比べないことが大切です。なお、レバナスの信託報酬は純資産に対してかかり、先物で持つ2倍分の金額にかかるわけではありません。
税金とNISAの違い:税率はどれも20.315%、NISAは対象外
レバナスもTQQQ・QLDも、税法上は「上場株式等」に当たり、売却益と分配金の税率は20.315%です。互いに損益通算できますが、FX・CFDや暗号資産の損益とは通算できません。特定口座(源泉徴収あり)を使えば、原則として確定申告は不要です。
| 項目 | レバナス | TQQQ・QLD |
|---|---|---|
| 売却益 | 20.315% | 20.315%(円に換算した利益に課税) |
| 分配金 | 20.315%(iFreeは設定来、分配金なし) | 米国で10%を源泉徴収した後、国内で20.315% |
| 為替差益 | 円建てのため発生しない | 売却益に含めて課税(取得はTTS、売却はTTBで換算) |
| 米国の10%の調整 | - | 確定申告で総合課税か申告分離課税を選ぶと、外国税額控除を使える |
TQQQの分配金は四半期ごとで、直近1年の利回りは約0.5〜0.6%(QLDは約0.1%)です。分配金が出るたびに課税されるため、設定来分配金を出していないiFreeのようなファンドは、売却するまで課税を先送りできます。外国税額控除は、申告不要を選んだ分には使えません。
たとえばTQQQの分配金が100ドルなら、米国で10ドルが差し引かれ、残る90ドルに国内の20.315%(約18.28ドル)がかかります。手取りは約71.72ドルで、外国税額控除を使わないと米国の10%は戻りません(編集部の計算)。
税金の計算方法や確定申告の手順は「レバレッジETFの税金」で詳しく解説しています。
NISAはレバナスもTQQQも対象外
NISAでは、レバナスもTQQQ・QLDも買えません。レバナスは各ファンドの目論見書などに「NISAの対象外」と明記され、TQQQ・QLDもデリバティブ取引を用いる商品として、成長投資枠・つみたて投資枠のどちらの対象にもなりません。NISAで代わりに選べる商品は「レバレッジETFとNISA」で紹介しています。
レバナスとTQQQはどちらが向いている?目的別の選び方
どちらが優れているかではなく、使い方で選ぶのが基本です。次の表で、自分の目的に近いほうを確認しましょう。
| 判断のポイント | レバナスが合う | TQQQ・QLDが合う |
|---|---|---|
| 買い方 | 毎月の積立・少額(100円〜) | まとまった金額を、タイミングを選んで売買 |
| 通貨 | 円で完結したい | ドル資産も持ちたい |
| 為替 | 為替の影響を抑えたい | 円高・円安の影響も受け入れる |
| 倍率 | 2倍で十分 | 3倍(TQQQ)も選びたい |
| 売買の仕方 | 1日1回の約定で構わない | 価格を見ながら指値・逆指値で売買したい |
| コスト | 売買手数料をかけたくない | 売買・為替のコストより機動性を重視 |
円で完結しつつ、市場でリアルタイムに売買したい場合は、東証上場の「iFreeETF NASDAQ100レバレッジ(2869)」も選択肢です。2倍・為替ヘッジありで信託報酬は年0.825%、2026年7月に1口を25口に分割し、9月25日の終値は3,134円でした。円で積み立てながらドルの値動きも取り込みたい場合は、auAMの為替ヘッジ無し型を選ぶ方法もあります。
一方、生活資金や数年内に使う予定のお金で持つのは、どれも向いていません。積立でも下落局面では大きな含み損を抱えるため、投資額は資産の一部にとどめることが前提です。
始め方:レバナスは投資信託、TQQQ・QLDは外国株として買う
レバナスは、証券会社の総合口座を開けば投資信託の画面から買えます。ファンド名で検索し、スポット購入か積立設定を選ぶだけで、円のまま注文できます。
TQQQ・QLDは、総合口座に加えて外国株式取引口座の開設が必要になる場合があります。円を入金したら、円貨決済でそのまま買うか、リアルタイム為替でドルに替えて外貨決済で買い、ティッカーで検索して指値・逆指値などで注文します。
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共通の注意点:大きな下落と目減りは避けられない
積立でも下落局面の損失は大きい
2022年は、iFreeレバレッジ NASDAQ100の基準価額が年間で−62.1%、TQQQが−79.1%、QLDが−60.5%でした(iFreeは基準価額、TQQQ・QLDはドル建ての市場価格・分配金込みで編集部が計算)。iFreeが2021年11月の高値を初めて上回ったのは2024年6月で、約2年7カ月かかっています。
1日で大きく下げることがある
2026年6月5日には、ナスダック100の−4.77%に対して、TQQQが市場価格で約−14.3%下げました。ProSharesの目論見書は、指数が1日で33%近く下がるとTQQQは投資額のすべてを失う可能性があると注意しています(QLDは50%)。レバナスは翌営業日の基準価額でしか売れないため、急落の途中で売ることもできません。
小規模なファンドと注文できない日に注意
純資産の小さいファンドは、繰上償還の条件に当てはまりやすくなります。購入前に、純資産総額と口数の推移を確認しましょう。
レバナスには、米国市場やシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の休業日などで注文できない日があります。iFreeの2026年の申込受付中止日は9月7日・9月18日・10月9日で、日本の連休前の営業日も含まれます。
日々の倍率リセットなど、レバレッジ型の商品に共通する仕組みは「レバレッジETFとは」で解説しています。
レバナスとTQQQのよくある質問
- レバナスとTQQQはどちらが儲かりますか?
-
相場によって変わります。上昇が続く局面では3倍のTQQQが大きく伸び、2026年の同じ期間でもTQQQ(ドル建て+45.1%)が為替ヘッジありのレバナス(+28.8〜30.0%)を上回りました。
ただし下落や横ばいの局面では、3倍型ほど損失と目減りが大きくなります。2022年はTQQQが−79.1%、iFreeレバレッジ NASDAQ100が−62.1%でした。
- 楽天レバナスはSBI証券で買えますか?
-
買えません。楽天投信投資顧問が公表している楽天レバレッジNASDAQ-100の販売会社に、SBI証券は含まれていません(2026年9月時点)。SBI証券で同じタイプの投資信託を買う場合は、iFreeレバレッジ NASDAQ100など同社の取扱ファンドから選びます。
- TQQQを毎月積み立てることはできますか?
-
SBI証券・楽天証券の米株積立を使えば、日付や曜日を指定して定期的に買えます。ただし1株単位の買付で、SBI証券では設定金額が1株の価格に届かないと発注されません。円貨決済も選べますが、1ドルあたり25銭の為替手数料がかかります。
- レバナスとTQQQの損益は通算できますか?
-
できます。どちらも上場株式等に当たるため、同じ年の売却益と売却損を相殺できます。同じ証券会社の特定口座(源泉徴収あり)の中なら自動で通算され、別の証券会社の口座どうしで相殺するときは確定申告が必要です。
- TQQQのような3倍の投資信託はありますか?
-
あります。大和アセットマネジメントの「NASDAQ100 3倍ブル」は、為替ヘッジありでナスダック100の日々3倍程度を目指す投資信託です。
auアセットマネジメントの「auAMトリプル・NASDAQ100為替ヘッジ無し」(信託報酬 年0.4334%)も、2026年10月15日に設定予定です。SBI証券・マネックス証券・楽天証券が取り扱う予定で、どちらもNISAの対象外です。
- レバナスとTQQQを両方持っても大丈夫ですか?
-
持つこと自体はできますが、どちらもナスダック100に連動するため、分散にはなりません。たとえばレバナス100万円とTQQQ100万円を持つと、その日の値動きはナスダック100を約500万円分持つのと同じ大きさになります。合計でどれだけの値動きを受けるかを計算してから、投資額を決めましょう。
- レバナスは長期の積立に向いていますか?
-
積立で買う時期を分散しても、日々の倍率リセットによる目減りやコストは避けられません。2022年のような下落局面では、積み立てた資金全体が大きく減ります。長く持つなら、投資額を資産の一部に限り、見直しや撤退のルールを決めておくことが前提です。
まとめ:レバナスとTQQQは「円で積み立てるか、ドルで機動的に売買するか」で選ぶ
レバナスとTQQQ・QLDは、同じナスダック100のレバレッジ商品でも使い勝手が大きく違います。要点は次のとおりです。
- 倍率はレバナスとQLDが2倍、TQQQが3倍(いずれも日々の値動きに対して)
- レバナスは円建て・為替ヘッジありが基本、TQQQ・QLDはドル建てで為替の影響を受ける
- レバナスは15時30分締切・翌営業日の基準価額で約定、TQQQ・QLDはリアルタイムで売買でき逆指値も使える
- 信託報酬はauAMの年0.4334%が最も低いが、レバレッジの資金コストやヘッジコストは表に出ない
- 2026年の同じ期間の成績はレバナス(為替ヘッジあり)+28.8〜30.0%、QLD+33.7%、TQQQ+45.1%(ナスダック100は+19.4%)
- 税率はどれも20.315%で、NISAはどれも対象外
円で少額から積み立てるならレバナス、3倍やリアルタイムの売買を使うならTQQQ・QLDが候補です。どちらも値動きが大きいため、投資額と見直しのルールを決めてから始めましょう。銘柄ごとの特徴とリスクは、次の記事で詳しく解説しています。
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