レバレッジETFは長期保有できる?過去データで検証したリターン・暴落・回復期間【2026年最新】

「TQQQやSOXLは長期保有しても大丈夫?」「暴落したら、何年で元の価格に戻るの?」

レバレッジETFの長期保有は、上昇相場で指数を大きく上回る一方、暴落時の下落も桁違いです。WOZ mediaが、2019〜2026年の年別成績と3回の暴落、高値を回復するまでの期間を、運用会社の公表値と市場データで検証しました。

結論から言うと、TQQQは2025年末までの10年間で年率+36.96%と、ナスダック100指数(+19.68%)を大きく上回りました。一方で2022年には高値から−81.8%下げ、その高値を初めて上回るまで約3年かかっています。長く持つなら、投資額を資産の一部に限り、リバランスと撤退のルールを決めておくことが条件です。

この記事でわかること
  • TQQQ・SOXL・SPXLの2019〜2026年の年別リターンと10年の年率
  • 2020年・2022年・2026年の暴落での最大下落率
  • 暴落から元に戻るのに必要な上昇率と、高値を回復するまでの期間
  • 長く持つ場合の投資比率・リバランス・撤退ルールの考え方
  • レバレッジETFを積立できる証券会社と、一括購入との成績の比較
  • インバース型が長期保有に向かない理由

レバレッジ型ETF・インバース型ETFは、一般的なインデックスETFよりも価格変動リスクが大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。本記事の過去データと試算は、将来の成果を示すものではありません。投資判断は、各ETFの目論見書、運用会社の公式情報、各証券会社の取扱状況・手数料・為替コスト・リスク説明を確認したうえで、ご自身の責任で行ってください。

この記事の目次

結論:レバレッジETFの長期保有は高いリターンと−80%超の暴落がセット【早見表】

TQQQ・SOXL・SPXLを中心に、レバレッジETFを長期保有した場合の実績と条件を早見表にまとめました。

10年の年率リターンTQQQ +36.96%、SOXL +38.43%、SPXL +27.86%(ナスダック100指数 +19.68%、S&P500指数 +14.81%)
暴落時の最大下落率2022年にTQQQ −81.8%、SOXL −90.5%。2020年3月はSPXL −76.9%
高値を初めて上回るまで2021年の高値から、TQQQ約3年、SPXL約2年5カ月、SOXL約4年3カ月(1倍のETFは約2年)
回復に必要な上昇率−50%なら+100%、−80%なら+400%、−90%なら+900%
成績を分けたもの買った時期・暴落の深さ・減価とコスト。2021年末に買ったTQQQは、約4年9カ月後も1倍のQQQとほぼ同じ成績
積立定期買付で買えるのはSBI証券・楽天証券。NISAでは買えない
長期保有を検討できる人投資額を資産の一部に限り、−80〜90%の下落と数年の回復待ちを受け入れられる人
向いていない人生活資金や数年内に使うお金で投資する人、下落したときの対応を決めていない人
インバース型長期保有には向かない(SQQQの10年の年率は−53.53%)

年率は運用会社の目論見書の値(基準価額ベース・分配金再投資、2025年12月31日時点)、下落率と回復時期は終値ベース(分割調整後)で編集部が計算した値です。

運用会社も、長期保有そのものを禁じてはいません。ProSharesの目論見書(2026年9月28日付)は、目標やリスク許容度に合うなら1日を超えて持ってもよいとしています。ただし、保有期間の成績は「指数×倍率」から大きくずれうると注意しています。

一方、金融庁はレバレッジ型・インバース型ETFを、主に短期売買で利益を得るための商品と位置づけています。長期保有は「できるかどうか」より、「暴落に耐えられる金額と期間か」で判断するものです。仕組みの基本は「レバレッジETFとは」で解説しています。

レバレッジETFの長期リターンの実績:2019〜2026年の年別成績

長く持った場合にどれだけ増減したかを、年別の成績、買った時期別の累積、運用会社の公表値の3つで確認します。

暦年リターン:指数の3倍を超える年もあれば、−80%前後の年もある

2019年から2026年9月までの年別の成績を、同じ指数に連動する1倍のETFと並べました。

スクロールできます
銘柄(倍率)2019年2020年2021年2022年2023年2024年2025年2026年初来
TQQQ(3倍)+133.8%+110.1%+83.0%−79.1%+198.0%+58.3%+34.4%+51.9%
QLD(2倍)+81.7%+88.9%+54.7%−60.5%+117.7%+42.8%+30.4%+37.9%
QQQ(1倍)+39.0%+48.6%+27.4%−32.6%+54.9%+25.6%+20.8%+21.6%
SPXL(3倍)+102.8%+9.6%+98.8%−56.6%+69.5%+63.6%+31.9%+32.7%
SPY(1倍)+31.2%+18.4%+28.7%−18.2%+26.2%+24.9%+17.7%+14.0%
SOXL(3倍)+231.8%+70.0%+118.8%−85.7%+227.0%−12.3%+54.9%+260.6%
SOXX(1倍)+62.4%+52.7%+44.1%−35.1%+67.1%+12.9%+40.7%+90.5%

市場価格ベース・分配金再投資のトータルリターン(米ドル建て、税金と為替は考慮せず)で、2026年初来は9月25日までです。市場データ(stockanalysis.com)から編集部が計算しました。TQQQ・QLD・QQQはナスダック100、SPXL・SPYはS&P500、SOXL・SOXXはNYSE半導体指数に連動します(2021年8月まではSOX指数)。

  • 上昇した年は指数の3倍を超えることもある。2023年はQQQの+54.9%に対してTQQQが+198.0%、SOXXの+67.1%に対してSOXLが+227.0%
  • 2022年の下落は1倍のETFの約2.4〜3.1倍。TQQQ −79.1%、SOXL −85.7%、SPXL −56.6%
  • 指数が上がった年でも伸び悩むことがある。2024年はSOXXが+12.9%なのにSOXLは−12.3%、2020年はSPYの+18.4%に対してSPXLは+9.6%

3つ目は、主に「減価」によるものです。レバレッジETFは毎日倍率をかけ直すため、指数が上下に振れるほど目減りが積み上がり、同じ相場なら3倍型の目減りは2倍型の約3倍になります。仕組みと大きさの目安は「レバレッジETFの減価」で解説しています。

買った時期で長期の成績は大きく変わる

上の暦年リターンを掛け合わせて、2つの期間で資産が何倍になったかを計算しました(編集部の試算)。

銘柄(倍率)2019年初→2025年末(7年)2022年初→2026年9月25日(約4年9カ月)
TQQQ(3倍)11.9倍2.0倍
QLD(2倍)8.5倍2.2倍
QQQ(1倍)4.2倍1.9倍
SPXL(3倍)7.0倍2.1倍
SPY(1倍)3.0倍1.7倍
SOXL(3倍)7.8倍2.3倍
SOXX(1倍)6.2倍3.3倍

市場価格ベース・分配金再投資(米ドル建て)で、2019年初は2018年末、2022年初は2021年末の終値で買った場合です。

2019年初から7年持っていれば、TQQQは約11.9倍に増え、QQQ(約4.2倍)を大きく上回りました。しかし2021年末に買った場合は約2.0倍で、QQQ(約1.9倍)とほぼ同じ、2倍型のQLD(約2.2倍)を下回っています。

SOXLは、7年でも1倍のSOXXとの差が小さく、2021年末からでは約2.3倍とSOXX(約3.3倍)に負けました。暴落の直前に買うと、その後の上昇相場を含めても、3倍型の優位が消えることがあります。

運用会社が公表する5年・10年の年率リターン

運用会社は目論見書で、基準価額ベースの年率リターンを公表しています。2025年12月31日時点の値は次のとおりです。

銘柄・指数1年5年(年率)10年(年率)
TQQQ+34.42%+19.38%+36.96%
SPXL+32.07%+25.80%+27.86%
UPRO+32.04%+25.47%+27.81%
SOXL+55.05%+6.83%+38.43%
ナスダック100指数+21.02%+15.29%+19.68%
S&P500指数+17.88%+14.42%+14.81%

基準価額ベース・分配金再投資・税引前の値です。TQQQ・UPROはProSharesの目論見書(2026年9月28日付)、SPXL・SOXLはDirexionの目論見書(2026年2月27日付)によります。基準価額は運用会社が毎日算出する1株あたりの純資産で、市場価格とは小さな差が出ます。

10年では、TQQQ・SPXLの年率は指数の約1.9倍でした。ところが5年では、TQQQは指数を約4ポイント上回るだけで、SOXL(+6.83%)はS&P500指数(+14.42%)も下回っています。5年の起点が2021年初めで、2022年の暴落を丸ごと含むためです。

起点が半年ずれるだけでも数字は大きく変わり、SOXLの5年の年率は2026年6月30日時点では+43.97%でした(Direxionのファクトシート)。なお、S&P500の3倍型のUPRO(ProShares)は、SPXLとほぼ同じ成績です。

レバレッジETFの暴落:2020年3月・2022年・2026年6〜7月の最大下落率

長く持てば、暴落を避けることはできません。直近の3つの下落局面で、高値から安値までどれだけ下げたかを比べました。

銘柄(倍率)2020年(コロナ・ショック)2022年(利上げ局面)2026年6〜7月
TQQQ(3倍)−69.9%−81.8%−33.8%
QLD(2倍)−51.7%−63.8%−22.8%
QQQ(1倍)−28.6%−35.6%−11.3%
SPXL(3倍)−76.9%−63.8%−13.1%
SPY(1倍)−34.1%−25.4%−4.0%
SOXL(3倍)−80.4%−90.5%−69.4%
SOXX(1倍)−34.3%−46.2%−29.0%

期間内の最高値から最安値までの下落率です(終値・分割調整後・価格のみ、編集部の計算)。高値は、2020年が2月19日、2022年がナスダック100系2021年11月19日・S&P500系2022年1月3日・半導体系2021年12月27日です。2026年はナスダック100系・S&P500系が6月2日、半導体系が6月22日で、安値はいずれも7月29日です。

最大下落率(ドローダウン)とは?
ある期間の最高値から最安値まで、価格がどれだけ下がったかを表す数値です。長く持つ人が途中で抱えうる含み損の大きさの目安になります。

2020年は約1カ月で、3倍型が−70〜−80%下げました。SPXLは−76.9%と、SPY(−34.1%)の約2.3倍の下落です。

2022年は下落が約1年続き、TQQQは−81.8%、SOXLは−90.5%まで下げました。高値で100万円分を買っていれば、それぞれ約18万円、約9.5万円になった計算です。

2026年は、SOXLが6月22日の上場来高値から約5週間で−69.4%下げました。翌23日にマイクロン株の急落などで1日に−23.06%下げ、7月にはAI投資の回収懸念から半導体株の下落が続きました(SOX指数は7月に月間−20.6%)。

1日の下落も大きく、終値ベースでTQQQは2020年3月16日に−34.47%(基準価額では−36.59%)、SOXLは同じ日に−38.59%下げました。SOXLは2026年6月5日にも−30.51%下落しています。

2020年以降だけでも、SOXLは2020年・2022年・2025年(関税ショック)・2026年に、高値から−69.4〜−90.5%下げています。長期保有は、こうした下落を何度もくぐることが前提です。

暴落からの回復に必要な上昇率:−50%なら+100%、−90%なら+900%

下がった価格が元に戻るには、下げた率より大きな上昇が必要です。必要な上昇率は「下落率÷(1−下落率)」で計算でき、−80%なら0.8÷0.2=4で+400%です。

下落率元に戻るのに必要な上昇率近い実例(上の表の下落率)
−10%+11.1%QQQ(2026年 −11.3%)
−30%+42.9%SOXX(2026年 −29.0%)
−50%+100%QLD(2020年 −51.7%)
−60%+150%SPXL・QLD(2022年 −63.8%)
−70%+233.3%TQQQ(2020年 −69.9%)、SOXL(2026年 −69.4%)
−80%+400%SOXL(2020年 −80.4%)、TQQQ(2022年 −81.8%)
−90%+900%SOXL(2022年 −90.5%)

下落が深くなるほど、必要な上昇率は加速度的に増えます。−50%なら下げた率の2倍(+100%)ですが、−90%では10倍(+900%)の上昇が必要です。

2026年の下落でも、この差が表れています。TQQQは7月29日の安値から9月25日までに約+38%上がりましたが、戻すのに必要な+51.1%には届かず、6月2日の高値を−8.7%下回っています。SOXLも安値から約+65%上がった一方、必要な上昇率は+226.8%で、6月22日の高値からはまだ−49.6%です。

2021年の高値を初めて上回るまでの期間:TQQQ約3年、SOXL約4年3カ月

2022年の暴落のあと、3倍型が下落前の高値を初めて上回るまでにかかった期間を、1倍のETFと比べました。

スクロールできます
銘柄(倍率)下落前の高値高値を初めて上回った日高値からの期間安値からの期間
TQQQ(3倍)2021年11月19日2024年12月11日約3年0カ月約1年11カ月
SPXL(3倍)2022年1月3日2024年6月17日約2年5カ月約1年8カ月
SOXL(3倍)2021年12月27日2026年4月10日約4年3カ月約3年5カ月
QQQ(1倍)2021年11月19日2023年12月15日約2年0カ月約11カ月
SPY(1倍)2022年1月3日2024年1月19日約2年0カ月約1年3カ月
SOXX(1倍)2021年12月27日2023年12月14日約1年11カ月約1年2カ月

終値ベース(分割調整後)で編集部が計算しました。SPXLは2021年内の最高値(12月29日)ではなく下落直前の2022年1月3日を起点にしましたが、どちらでも回復日は同じです。分配金込みで計算すると、TQQQは2024年12月4日に高値を上回っています。

3倍型の回復は、同じ指数に連動する1倍のETFより遅れました。SPXLはSPYより約5カ月、TQQQはQQQより約1年、SOXLはSOXXより約2年4カ月あとです。

3倍型が元の高値を初めて上回った日、1倍のETFはすでに自らの2021年の高値を大きく上回っていました。その上回り幅は、SPXLの回復日のSPYが+14.5%、TQQQの回復日のQQQが+31.2%、SOXLの回復日のSOXXが+108.7%(約2.1倍)です。

高値を上回ったあとに、再び割り込むこともあります。TQQQは2025年4月8日に2021年の高値から−56%の水準まで下げ、最後に下回ったのは2026年4月7日でした。

一方、指数がすぐ反発した局面では回復も早くなります。2025年4月の関税ショックでは、TQQQが−58.3%、SOXLが−76.5%下げたものの、安値から約4〜6カ月で下落前の高値を上回りました。回復までの年数は、下落の深さだけでなく、指数の下落がどれだけ長引くかで大きく変わります。

各銘柄の特徴やリスクは、個別の解説記事で詳しく紹介しています。

レバレッジETFを長期で持つなら決めておきたい4つの条件

Direxionはファクトシートで、レバレッジETFはリスクを理解し、保有中に積極的に確認・管理する投資家向けの商品だとしています。過去の暴落と回復のデータを踏まえ、長く持つ前に次の4つを決めておきましょう。

投資額を資産の一部に限る

長期保有では、途中で−80〜90%の下落が起きる前提で金額を決めます。資産に占める比率ごとに、過去の最大下落が資産全体に与える影響を試算しました(編集部の試算)。

資産に占める比率TQQQ(2022年 −81.8%)SOXL(2022年 −90.5%)SPXL(2020年 −76.9%)
5%−4.1%−4.5%−3.8%
10%−8.2%−9.1%−7.7%
20%−16.4%−18.1%−15.4%
30%−24.5%−27.2%−23.1%
(参考)100%−81.8%−90.5%−76.9%

レバレッジETF以外の資産は値動きなしとした単純計算です。実際には株式などほかの資産も同時に下がることが多く、2022年はSPYも高値から−25.4%下げました。

資産の10%なら、2022年のTQQQと同じ下落でも資産全体への影響は−8.2%です。30%では、1回の暴落で資産の約4分の1を失う計算になります。生活資金や数年内に使う予定のお金は、最初から対象に含めないことが前提です。

時期を決めてリバランスする

上昇相場が続くと、レバレッジETFの比率は放置しているだけで膨らみます。2019年初にTQQQ 10%・SPY 90%で始めた場合を、2025年末まで試算しました(編集部の試算)。

項目毎年末に10%へ戻す放置する(参考)SPYのみ
2022年初のTQQQの比率10%33.3%−
2022年の損益−24.3%−38.5%−18.2%
2019〜2025年の資産の伸び4.0倍3.9倍3.0倍

暦年の市場価格ベース・分配金再投資のリターンで計算し、売買コスト・税金・為替は考慮していません。

放置した場合、2021年末にはTQQQの比率が3分の1まで増え、2022年の損失は−38.5%に膨らみました。毎年10%に戻していれば−24.3%で済み、7年間の資産の伸びはほぼ同じです。

課税口座で売ってリバランスすると、利益に20.315%の税金がかかります。追加の入金を比率が下がった資産に回し、売らずに比率を戻す方法もあります。

買う時期を分ける

一度に全額を買うと、暴落の直前に買ってしまう可能性があります。前述のとおり、2021年末にまとめて買ったTQQQは、約4年9カ月後でもQQQとほぼ同じ成績でした。数回に分けて買うか、定期買付(積立)で時期を分散する方法があり、積立の試算は後述します。

撤退と見直しのルールを先に決める

待てば必ず回復するとは限りません。米国債の3倍型のTMFは、2026年9月25日時点で2020年3月の高値を−94.7%下回り、2021年の高値も回復していません。

「資産全体で何%の損失までなら続けるか」「比率がどこまで増えたら減らすか」を、買う前に決めておきましょう。逆指値の使い方など具体的な設定は、「レバレッジETFの損切り」で解説しています。

レバレッジETFの積立は有効か:買える証券会社と一括購入との比較

積立(定期買付)は、買う時期を自動で分散できる方法です。レバレッジETFでも使えますが、対応する証券会社は限られます。

定期買付でレバレッジETFを買えるのはSBI証券と楽天証券

SBI証券と楽天証券の「米株積立」は、レバレッジETFを含む米国ETFの全取扱銘柄が対象です(2026年9月時点)。

項目SBI証券楽天証券
対象米国株(ADR含む)・米国ETFの全銘柄ETF・ETNを含む米国株の全取扱銘柄
設定方法株数指定・金額指定株数指定・金額指定
買付の頻度毎日・毎週・毎月から選択日付指定(1〜28日)・曜日指定
最低金額1株分の代金(金額指定でも1株単位で発注)予想約定金額3,000円超
発注方法成行当日中の成行

どちらも1株単位で発注するため、1回の積立額は1株の価格以上が必要です。9月25日の終値と為替(1ドル156.94円)で換算すると、TQQQは約1.2万円、SOXLは約2.4万円、SPXLは約4.6万円です。

DMM株の「つみたてかぶ」は、SOXL・TQQQなどが対象外です。松井証券・三菱UFJ eスマート証券・moomoo証券・ウィブル証券には、米国株の定期買付がありません。

一括購入と積立の比較【編集部の試算】

暴落の直前に始めた場合、一括と積立で結果はどう変わったのでしょうか。2021年末に全額を買った場合と、2021〜2025年の各年末に5回に分けて同じ金額ずつ買った場合を、2026年9月25日時点で比べました。

銘柄(倍率)2021年末に一括5回に分けて積立
TQQQ(3倍)+101%+269%
SPXL(3倍)+111%+158%
SOXL(3倍)+129%+548%
TMF(3倍)−89%−51%
(参考)QQQ(1倍)+93%+86%

暦年の市場価格ベース・分配金再投資のリターン(米ドル建て)から計算しました。税金・為替・手数料は考慮せず、積立は各年の最終営業日に同額を買ったと仮定しています。

3倍型では、積立の成績が一括を大きく上回りました。TQQQでは、最終的な評価額の約半分が、暴落後の安値圏だった2022年末の1回の買付によるものです。

ただし、この差は下落局面でも買い続けた結果です。値下がりが続いたTMFでは積立でも−51%で、下落が続く限り損失は膨らみます。下落の浅かった1倍のQQQでは、積立が一括をやや下回りました。

なお、レバレッジETFはNISAで買えないため、積立も特定口座などの課税口座で行います。楽天証券では100円から積み立てられる国内のレバレッジ型投資信託(レバナスなど)も、NISAの対象外です。理由と代わりの選択肢は「レバレッジETFとNISA」で解説しています。

楽天証券公式サイトで米株積立とレバレッジETFの取扱を確認する

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インバース型ETFが長期保有に向かない理由

下落で利益を狙うインバース型は、長期保有にさらに向きません。日次リセットによる目減り(減価)は、−1倍型でも+2倍型と同じくらい、−3倍型では+3倍型の約2倍になります。

加えて、株価指数は長い目で見ると上昇してきたため、インバース型の価格は下がり続けやすくなります。SQQQの年率リターンは、2025年末までの10年で−53.53%(目論見書)でした。累積では約−99.95%に相当し、2019〜2025年でプラスの年は2022年(+82.4%)だけです。

価格が下がり続けると、1株の価格を保つために株式併合(リバーススプリット)が繰り返されます。SOXSは2026年3月5日に1対20、7月15日に1対10の併合を実施しました。銘柄の選び方は「インバースETF一覧」、併合の仕組みは「ETFのリバーススプリット」で解説しています。

レバレッジETFの長期保有のよくある質問

TQQQを10年持っていたら、どれくらい増えていましたか?

運用会社の公表値では、2025年末までの10年間の年率リターンは+36.96%で、10年で約23倍に相当します。同じ期間のナスダック100指数は年率+19.68%(約6倍)でした。ただしこの間には2022年の−79.1%も含まれ、同じ成績が今後も続く保証はありません。

SOXLの長期保有は、TQQQよりリスクが高いですか?

過去のデータでは、SOXLのほうが振れ幅は大きくなっています。2022年の下落はSOXL −90.5%、TQQQ −81.8%で、2021年の高値を初めて上回るまでSOXLは約4年3カ月、TQQQは約3年かかりました。2025年末時点の5年の年率も、SOXLは+6.83%とTQQQ(+19.38%)を下回っています。

2倍型(QLD・SSO)なら長期保有しやすいですか?

3倍型より下落と減価は小さくなります。2022年の下落は、QLDが−63.8%(TQQQは−81.8%)、SSOが−46.8%(SPXLは−63.8%)でした。

2021年の高値を初めて上回ったのも、QLDが2024年5月28日、SSOが2024年3月1日で、3倍型よりそれぞれ約6カ月半、約3カ月半早い時期です。ただし2倍型でも、指数の約2倍の下落は避けられません。

レバレッジETFの価格がゼロになることはありますか?

理論上はあります。TQQQの目論見書は、ナスダック100が1日で33%近く下がると投資額のすべてを失う可能性があると注意しています。TQQQの基準価額が設定来で最も下げた2020年3月16日は、指数が−12.19%、TQQQが−36.59%でした。

現実的に注意したいのは、長い期間をかけて価格が大きく目減りすることです。TMFは2020年3月の高値から−94.7%、SQQQは10年の年率が−53.53%で、どちらも株式併合を行っています。

暴落したときは、売ったほうがいいですか?

どちらが正しいかは、その後の相場次第です。2022年の暴落を持ち続けた場合、元の高値を初めて上回るまで3〜4年かかり、TMFのように上回っていない例もあります。下がってから考えるのではなく、比率の上限や見直しの条件を買う前に決め、そのルールに沿って判断しましょう。

レバレッジETFの積立はNISAでできますか?

できません。レバレッジ型・インバース型ETFはデリバティブ取引を用いるため、NISAの成長投資枠・つみたて投資枠の対象外です。SBI証券・楽天証券の米株積立を使う場合も課税口座で積み立てることになり、利益には20.315%の税金がかかります。

長期で持つと、コストはどれくらいかかりますか?

経費率(費用免除後)はTQQQ 0.78%、SOXL 0.75%、SPXL 0.84%で、1倍のQQQ(0.18%)やSPY(0.0945%)より高めです。このほか、レバレッジをかけるためのスワップなどの資金コストが成績を押し下げ、短期金利が高いほど重くなります。

記事の成績は、円で投資した場合と同じですか?

同じではありません。本記事の数値は米ドル建てで、円で投資した場合は為替の変動が加わります。買ったときより円安になれば円建ての成績は上振れし、円高になれば下振れします(2026年9月25日のドル円は156.94円)。

まとめ:レバレッジETFの長期保有は暴落を前提に金額とルールを決める

レバレッジETFの長期保有は、上昇相場では指数を大きく上回る一方、暴落時には−80〜90%の下落と数年の回復待ちが伴います。要点は次のとおりです。

  • 2025年末までの10年の年率は、TQQQ +36.96%、SOXL +38.43%、SPXL +27.86%と指数を大きく上回った
  • 2022年はTQQQ −81.8%、SOXL −90.5%。2021年の高値を初めて上回るまで、TQQQは約3年、SOXLは約4年3カ月かかった
  • −80%からの回復には+400%、−90%からは+900%の上昇が必要
  • 2021年末に買った場合、TQQQの成績はQQQとほぼ同じで、SOXLはSOXXを下回った
  • 長く持つなら、資産の一部に限り、リバランス・時期の分散・撤退ルールを先に決める
  • 積立はSBI証券・楽天証券の米株積立でできるが、NISAでは買えない。インバース型は長期保有に向かない

銘柄ごとの倍率や経費率の違いは「レバレッジETF一覧」で比較できます。過去のデータと自分の資産の状況を照らし合わせ、耐えられる金額と期間を決めてから検討しましょう。

SBI証券公式サイトでレバレッジETFの取扱銘柄と米株積立を確認する

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本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、特定の金融商品・ETF・証券会社の利用を推奨するものではありません。掲載情報は作成時点のものです。過去の運用成績や編集部の試算は、将来の成果を示すものではありません。ETFの内容・経費率・純資産総額・出来高・取扱証券会社・手数料・NISA対応可否などは変更される場合があります。投資には価格変動リスク・為替リスク・流動性リスク・信用リスク・金利変動リスクなどがあります。レバレッジETF・インバースETFは一般的なETFよりリスクが高く、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は、各ETFの目論見書・運用会社の公式情報・証券会社のリスク説明・手数料体系を確認したうえで、ご自身の責任で行ってください。

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この記事を書いた人

小畑 和彰のアバター 小畑 和彰 合同会社WOZ 代表

1999年11月12日、神奈川県三浦市にて生まれる。東京都目黒区在住。
2016年7月にフリーランスとして起業し、Webサイト運営・アフィリエイト広告事業を開始。2020年4月に合同会社WOZ(WOZ LLC)を設立し、アフィリエイト事業の一部を法人化。
現在は、アフィリエイトやウェブ制作を主軸に置きながらも、FXや株式投資にも意欲的に取り組み、自身で得た知見をもとに情報発信を行っている。

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