NASDAQ100のインバースETF比較|SQQQ・QID・PSQの違いと国内で買える代替手段【2026年最新】

「ナスダック100の下落に備えたいけれど、SQQQ・QID・PSQのどれを選べばいいのかわからない」「PSQは日本の証券会社で買えないと聞いた。代わりに何を使えばいいのか知りたい」

ナスダックのインバースETFは、ナスダック100指数が下落すると値上がりするETFです。米国ではSQQQ(-3倍)・QID(-2倍)・PSQ(-1倍)の3本が代表的です。WOZ mediaでは、3本の経費率・規模・2026年の値動き・分配金を比べ、国内で買えないPSQの代わりになる手段まで整理しました。

結論から言うと、国内の証券会社で買えるのはSQQQとQIDで、PSQは主要ネット証券8社とも取扱がありません(2026年9月時点)。-1倍で備えたい場合は、東証上場の「iFreeETF NASDAQ100インバース」(2842)が円で売買できる代わりの候補です。

この記事でわかること
  • SQQQ・QID・PSQの経費率・純資産・流動性の違い
  • -3倍・-2倍・-1倍の使い分けと、長く持つほど差が開く理由
  • 2026年の値動き(ナスダック100の最高値更新と3本の52週安値)
  • SQQQの分配金利回りが高く見える理由
  • 国内で買えないPSQの代わり(東証ETF・信用売り・CFD)
  • SQQQ・QIDを買える証券会社と手数料

インバース型ETF(特に-2倍のQID・-3倍のSQQQ)は、一般的なインデックスETFよりも価格変動リスクが大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は、各ETFの目論見書、運用会社の公式情報、各証券会社の取扱状況・手数料・為替コスト・リスク説明を確認したうえで、ご自身の責任で行ってください。

この記事の目次

結論:ナスダックのインバースETFはSQQQ・QID・PSQの3本【目的別の早見表】

ナスダック100のインバースETFは3本ともProSharesの運用で、経費率も0.94〜0.95%とほぼ同じです。そのため選ぶ基準は「倍率」「何日持つか」「国内で買えるか」の3点になります。

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目的候補(倍率)国内で買えるか注意点
数日以内の急落を少ない資金で狙うSQQQ(-3倍)○(DMM株以外の7社)値動きも目減りも最大
数日〜数週間の下落に備えるQID(-2倍)○(DMM株以外の7社)純資産が約2.3億ドルと小さめ
-1倍で穏やかに備えるPSQ(-1倍)×(主要8社とも取扱なし)代わりは2842など
円で、日本時間に売買したい2842(-1倍)・2870(-2倍)○(東証上場)為替ヘッジあり・純資産が小さい
日次リセットの目減りを避けたいQQQの信用売建て(約-1倍)○(SBI・楽天・moomoo・ウィブル)追証があり、損失が投資額を上回ることも

国内の取扱は、編集部が2026年9月28日に主要ネット証券8社の公開取扱銘柄一覧で確認した結果です。2842・2870は東証上場のため、国内株を取引できる口座で売買できます。

どれも長期保有には向かず、保有期間を区切って使うのが基本です。2026年はナスダック100が年初来+21.2%上がる間に、SQQQは−48.8%、QIDは−33.6%、PSQは−16.4%値下がりしました(分配金込み、9月25日時点)。

ナスダック100のインバースETF3本の比較表:経費率・純資産・流動性・国内取扱

ナスダック100のベア型(インバース)ETF3本を、比較に必要な項目に絞って並べました。

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項目SQQQQIDPSQ
正式名称ProShares UltraPro Short QQQProShares UltraShort QQQProShares Short QQQ
倍率(日次)-3倍-2倍-1倍
上場市場/設定日Nasdaq/2010年2月9日NYSE Arca/2006年7月11日NYSE Arca/2006年6月19日
経費率0.94%(費用免除なし)総0.99%・費用免除後0.95%総0.96%・費用免除後0.95%
純資産約21.6億ドル約2.3億ドル約5.9億ドル
平均出来高(20営業日)約4,440万株約3,510万株約1,240万株
1日の売買代金(同)約17億ドル約4.9億ドル約3.2億ドル
売買スプレッド(30日中央値)0.03%0.07%0.04%
株価(1株の円換算)33.75ドル(約5,300円)13.01ドル(約2,040円)24.64ドル(約3,870円)
分配金四半期・利回り約9.6%四半期・利回り約6.4%四半期・利回り約4.2%
併合(2025〜26年)2025年11月20日に1対5なしなし
国内の取扱(主要8社)7社(DMM株×)7社(DMM株×)なし

経費率は2026年9月28日付の目論見書(0.95%の上限と費用免除は2027年9月30日まで)、純資産とスプレッドはProShares公式サイトの9月25日時点の値です。出来高と売買代金(出来高×終値の概算)は8月28日〜9月25日の平均、株価は9月25日終値で、円換算は1ドル156.94円で編集部が計算しました。分配金の利回りは過去12カ月の実績です。

表から読み取れるポイントは次の4つです。

  • コスト:0.94〜0.95%でほぼ横並びです。QIDとPSQは、総経費率が上限の0.95%を超える分を運用会社が負担しています。ProShares公式サイトには旧目論見書の値が表示されている場合があります
  • 規模と流動性:純資産も売買代金もSQQQが最大です。QIDは純資産が小さく、スプレッドも0.07%とやや広めです
  • 買いやすさ:1株あたり約2,000〜5,300円で、少額から売買できます
  • 取扱:DMM株はSQQQ・QIDを扱っておらず、PSQは主要8社とも取扱がありません

SQQQとQIDの違い:倍率・規模・目減りの大きさ

SQQQとQIDは、同じナスダック100の下落を-3倍と-2倍で狙うETFです。倍率のほかにも、次の点が違います。

必要な資金

1日単位で同じ値幅を取るなら、SQQQの資金はQIDの3分の2で済みます。100万円分の効果を得るのに、QIDは50万円、SQQQは約33万円です。

規模と売買のしやすさ

純資産はSQQQが約21.6億ドルで、QIDの約9倍です。売買スプレッドもSQQQが0.03%、QIDが0.07%で、SQQQのほうが売買のコストを抑えやすい状況です。

目減りの大きさ

倍率が高いほど、上下を繰り返す相場での目減り(減価)が大きくなります。2025年末までの10年間の年率リターンは、SQQQが−53.53%、QIDが−36.64%でした(長く持つほど倍率の差が開く)。

株式併合

SQQQは株価の下落に合わせて併合を繰り返しており、直近は2025年11月です。QIDは2025〜2026年に併合をしていません。

各銘柄の特徴やリスクは、個別の解説記事で詳しく紹介しています。

SQQQは2022年以降に3回、1対5の併合をしている

SQQQは2025年11月20日に、5株を1株にまとめる1対5の併合(リバーススプリット)を行いました。2024年11月7日と2022年1月13日にも同じ比率で併合しており、2021年末に125株を持っていた場合、今は1株にまとまっている計算です。

併合しても保有額は変わりませんが、1株未満の端数は現金で払い戻され、課税の対象になることがあります(ProShares)。併合日をまたぐ期間指定注文は各社で受け付けられないか失効するため、逆指値などは併合後に出し直しが必要です。仕組みや実施例は「ETFのリバーススプリット(株式併合)」で解説しています。

倍率の違いと使い分け:SQQQ・QID・PSQをどう選ぶか

倍率が高いほど少ない資金で同じ下落幅をカバーできますが、指数が上がったときの損失と、保有中の目減りも大きくなります。1日単位の値動きと、長期の実績を順に確認しましょう。

1日単位ではほぼ倍率どおりに動く(2026年の実例)

ナスダック100が1日で2%下がると、PSQは約2%、QIDは約4%、SQQQは約6%の値上がりを目指します。2026年の184営業日で、1日の騰落率と「指数の騰落率×倍率」の差は、中央値でPSQが0.04ポイント、QIDが0.06ポイント、SQQQが0.07ポイントでした。

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日付ナスダック100PSQ(-1倍)QID(-2倍)SQQQ(-3倍)
3月26日(3月の下落局面)−2.38%+2.40%+4.83%+7.20%
6月23日(半導体株の急落)−3.29%+3.29%+6.66%+9.83%
3月31日(年初来安値の翌日)+3.43%−3.36%−6.71%−9.99%
7月30日(調整局面入りの翌日)+3.36%−3.30%−6.63%−9.75%

終値の前日比(ETFは分配金込み・市場価格ベース)で、Yahoo Financeの価格データから編集部が計算しました。中央値は2026年1月2日〜9月25日の184営業日が対象です。

注目したいのは下の2行です。年初来安値の翌日と調整局面入りの翌日に、ナスダック100は3%超上がり、SQQQは1日で約10%下がりました。下落の直後には急反発する日もあり、底値圏で持ち続けると大きく削られることがあります。

資金面では、100万円分の値動きを1日だけ取るなら、PSQは100万円、QIDは50万円、SQQQは約33万円で足ります。指数が上がった日の損失額もほぼ同じで、高い倍率の利点は残りの資金を現金で持てる点にあります。ヘッジに必要な額の計算手順は「インバースETFを使ったヘッジの方法」で解説しています。

長く持つほど倍率の差が開く(ProSharesの公表実績)

1日単位では倍率どおりでも、保有が長くなると結果は大きく変わります。ProSharesが目論見書で公表している年率リターンを並べました。

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銘柄1年5年(年率)10年(年率)10年の累積(編集部の試算)
PSQ(-1倍)−15.53%−13.07%−17.80%約−86%
QID(-2倍)−35.00%−30.00%−36.64%約−99.0%
SQQQ(-3倍)−53.07%−46.38%−53.53%約−99.95%
(参考)ナスダック100指数+21.02%+15.29%+19.68%約+503%

2025年12月31日時点の基準価額ベース(分配金再投資・税引前)で、ProSharesの2026年9月28日付目論見書によります。10年の累積は年率から編集部が計算しました。指数には運用コストがかかっていません。

年率の下落率は倍率にほぼ比例していますが、10年の累積で見ると差は歴然です。100万円が10年後に、PSQは約14万円、QIDは約1万円、SQQQは約470円になる計算です。

一方で、下落局面の上昇も倍率に応じて大きくなります。最も成績がよかった四半期(2022年4〜6月)は、SQQQが+73.61%、QIDが+49.51%、PSQが+24.35%でした。ただしSQQQは2022年に+82.4%上がった後、2023年に−73.6%下がり、2年通して持つと約52%のマイナスです(市場価格・分配金込み)。

減価(目減り)とは?
インバース型ETFは、毎日その日の値動きに対して倍率を合わせ直します(日次リセット)。このため指数が上下を繰り返すと、指数が元の水準に戻っても価格は元に戻らず、倍率が高いほど目減りが大きくなります。

保有期間別の使い分け

  • 数日以内:決算やFOMC(米連邦公開市場委員会)前後の急落に備える・狙う場合はSQQQが候補。資金は最も少なく済みますが、外れたときの損失と目減りも最大です
  • 数日〜数週間:下落局面に備える場合はQIDが候補。SQQQより値動きが穏やかで、目減りも小さめです
  • 期間が読めないヘッジ:-1倍が向きますが、PSQは国内で買えません。東証の2842や、QQQの信用売建てなどを比べましょう(PSQの代わり)
  • 共通:上昇相場では損失が続くため、手じまう期間と価格を買う前に決めておきます

2026年の値動き:ナスダック100の最高値更新で3本とも52週安値圏

ナスダック100は2026年9月22日に終値の最高値(30,732.40)を更新し、25日は30,608.13(年初来+21.2%)でした。3本のインバースETFは、25日の終値がいずれも過去52週で最も安い水準です。

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期間QQQ(1倍)PSQ(-1倍)QID(-2倍)SQQQ(-3倍)
年初来(2025年12月31日→9月25日)+21.6%−16.4%−33.6%−48.8%
年初来安値から(3月30日→9月25日)+33.6%−24.6%−45.2%−61.1%
調整局面(6月2日→7月29日)−11.2%+12.5%+24.5%+36.1%
往復(6月2日→9月25日)0.0%+0.3%−1.9%−5.8%

分配金込みの騰落率で、Yahoo Financeの調整後終値から編集部が計算しました。QQQはナスダック100に連動する1倍のETFです。3月30日はナスダック100の年初来安値(終値22,953.38)で、6月2日と9月25日の指数はほぼ同じ水準です。

3つの局面から、インバースETFの性質が読み取れます。

  • 上昇相場では損失が続く:年初来安値の3月30日から約半年で、SQQQは6割以上値下がりしました
  • 下落局面ではほぼ倍率どおりに上がる:7月29日に調整局面入りするまでの約2カ月で、QQQの−11.2%に対しSQQQは+36.1%でした
  • 往復すると倍率が高いほど目減りする:指数がほぼ同じ水準に戻った6月2日→9月25日でも、SQQQは−5.8%、QIDは−1.9%でした

価格ベース(分配金を除く)で見ると、同じ往復期間にQIDは−4.1%、SQQQは−8.6%です。上昇を狙うTQQQ(3倍)・QLD(2倍)も約−8.7%・約−3.6%(価格ベース)で、方向が逆でも往復相場では同じように目減りしました。ブル型の比較は「ナスダック100のレバレッジETF比較」で解説しています。

なお、「52週安値圏だから反発しやすい」とは言えません。インバースETFは指数の上昇と目減りが重なると、安値の更新が続きやすいためです。

分配金が高く見える理由:原資は担保の短期国債などの金利

SQQQ・QID・PSQは、四半期ごとに分配金を出します。原資は株式の配当ではなく、手元資金を置いている短期国債などの金利収入です。

米3カ月物国債の利回りは、年初(1月2日)の3.65%から9月25日には4.24%に上がりました(米財務省)。FRBは2026年9月に政策金利を3.75〜4.00%へ引き上げ(2023年以来の利上げ)、年内の追加利上げも示唆しています。次回FOMCは10月27〜28日です。

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銘柄直近の分配金(9月23日権利落ち)過去12カ月の合計過去12カ月の利回り直近1回×4の利回り
SQQQ0.473ドル3.255ドル約9.6%約5.6%
QID0.174ドル0.838ドル約6.4%約5.4%
PSQ0.257ドル1.039ドル約4.2%約4.2%

1株あたりの分配額(税引前)です。利回りは9月25日の終値で編集部が計算しました。直近の分配金の支払日は9月29日です。

SQQQの約10%という利回りは、見かけ上高く出ている面があります。1株あたりの分配額は2025年12月の1.506ドルから、2026年9月は0.473ドルに減りました。9月どうしで比べても、前年の1.214ドルから約6割の減少です。

株価が下がると、1株あたりの資産も金利収入も減るためです。過去の大きな分配を今の低い株価で割ると利回りは高く見えますが、直近の分配額を4倍して計算すると約5.6%にとどまります。

また、分配金はファンドの資産から支払われるため、権利落ち日には分配額の分だけ基準価額が下がります。分配金込みでもSQQQは年初来−48.8%で、分配金を目当てに持つ商品ではありません。

分配金・売却益にかかる税金

分配金と売却益には、国内で20.315%の税金がかかります。分配金は米国でも10%が源泉徴収され、確定申告で総合課税か申告分離課税を選べば外国税額控除で調整できます(申告不要を選んだ分とNISA口座は対象外)。

インバース型の分配金は主に利子に由来し、米国の税法には非居住者の源泉徴収を免除する区分があります。ProSharesの2025年分の資料では、3本とも分配の大部分がこの区分に当たります。ただし、国内の証券会社で実際に還付されるかは公表情報では確認できないため、取引する証券会社や税務署に確認しましょう。

国内で買えないPSQの代わりになる手段【東証ETF・QID・信用売り・CFD】

PSQは主要8社とも取扱なし(2026年9月28日時点)

PSQは、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券・三菱UFJ eスマート証券・DMM株・moomoo証券・ウィブル証券の公開取扱銘柄一覧に載っていません。SBI証券やマネックス証券の過去の一覧にもなく、2026年に取扱を始めるという告知もありません。

編集部が9月28日にウィブル証券の公式取扱銘柄検索(ETFタブ)で調べたところ、PSQは「データなし」で、SQQQ・QIDは表示されました。三菱UFJ eスマート証券は9月末ごろに約1,400銘柄を追加する予定で(銘柄は未公表)、取扱が変わる可能性はあります。

国内で使える代わりの手段は、主に次の4つです。

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手段倍率通貨・為替主なコスト損失の上限取引時間(日本時間)
iFreeETF NASDAQ100インバース(2842・東証)-1倍円建て・為替ヘッジあり信託報酬 年0.825%投資額まで9時〜15時30分(昼休みあり)
iFreeETF NASDAQ100ダブルインバース(2870・東証)-2倍円建て・為替ヘッジあり信託報酬 年0.825%投資額まで同上
QID・SQQQ(米国ETF)-2倍・-3倍米ドル建て・為替の影響あり経費率0.95%・0.94%投資額まで22時30分〜翌5時(冬時間は23時30分〜翌6時)
QQQの信用売建て約-1倍(日次リセットなし)米ドル建て・為替の影響あり配当金相当額の支払いなど保証金を上回ることがある米国市場の取引時間

信託報酬は税込です。売買手数料・為替手数料は別途かかり、いずれもNISAの対象外です。米国ETFの取引時間は通常取引の時間で、証券会社によっては時間外取引もできます。

東証の2842・2870:円で日中に売買でき、為替ヘッジあり

大和アセットマネジメントの2842(-1倍)と2870(-2倍)は、ナスダック100の株価指数先物を売建てて逆の値動きを作るETFです。国内株と同じように円で、日本時間の日中に売買できます。

為替ヘッジありのため、ドル円の変動の影響をほぼ受けません。ただし交付目論見書によると、日本円の金利が米ドルの金利より低いと、金利差に相当するヘッジのコストがかかります。日銀の政策金利は1.25%(9月18日に引き上げ)、FRBは3.75〜4.00%で、日米の政策金利には2.5ポイント以上の差があります。

反対に、米ドル建てのPSQ・QID・SQQQは、円で見た損益が為替でも変わります。2026年は7月30〜31日の日米協調の円買い介入で、ドル円が162円台後半から157円台へ動きました。ETFの値上がりで利益が出ても、円高が進むと円換算の利益は目減りします。

純資産は2842が15.34億円、2870が63.19億円で、約5.9億ドル(約920億円)のPSQより小さな規模です(2026年9月25日時点)。基準価額の1年の騰落率は2842が−19.55%、2870が−37.93%で、米国のインバースETFと同じく上昇相場で値下がりしています。

保有しているナスダック100の投資信託が為替ヘッジなしの場合、2842・2870で相殺できるのは指数の値動きの部分だけです。円高による目減りは残る点に注意しましょう。

QID・SQQQで代用する:同じ効果なら資金は2分の1・3分の1

米ドル建てのまま代用するなら、QID(-2倍)かSQQQ(-3倍)です。PSQ 100万円分の1日の値動きを、QIDは50万円、SQQQは約33万円で得られます。

ただし、保有が長引くほど目減りが大きくなります。2026年の往復相場(6月2日→9月25日)では、PSQの+0.3%に対してQIDは−1.9%、SQQQは−5.8%でした(分配金込み)。倍率を上げるなら、保有期間をより短く区切りましょう。

QQQの信用売建て・CFD・オプション:損失が投資額を上回ることがある

ナスダック100に連動する1倍のETF「QQQ」(経費率0.18%)を信用取引で売建てると、日次リセットのない-1倍に近いポジションを持てます。米国株の信用売建てができるのはSBI証券・楽天証券・moomoo証券・ウィブル証券で、マネックス証券・松井証券・DMM株は買建てのみです。

楽天証券の米国株信用の取扱銘柄一覧(2026年9月2日更新)では、QQQを売建てできます。最低委託保証金は30万円相当額で、保証金率が30%を下回ると追加の保証金(追証)が必要です。売建て中は配当金相当額を支払い、損失が差し入れた保証金を上回ることもあります。

CFD(GMOクリック証券「米国NQ100」など)も売りから入れる証拠金取引で、損失が投資額を上回ることがあります。CFDの損益は「先物取引に係る雑所得等」として課税され、米国ETFや東証ETFの損益とは通算できません(国税庁)。

米国株オプションを扱うmoomoo証券とウィブル証券では、プット・オプションの買いで下落に備える方法もあります。なお、SQQQ・QIDなどインバース型のETFそのものは、日本証券業協会の指針により国内8社とも米国株信用取引の対象外で、現物で売買します。

SQQQ・QIDを買える証券会社と手数料

SQQQ・QIDは、DMM株を除く主要ネット証券7社で買えます(2026年9月28日に各社の公開取扱一覧で編集部が確認)。短期売買で往復の回数が増えやすいため、売買手数料と為替手数料の合計で比べましょう。

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証券会社SQQQ・QID米国株手数料為替手数料(1ドルあたり片道)QQQの信用売建て
SBI証券○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドルリアルタイム為替0銭(円貨決済は25銭)○
楽天証券○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドルリアルタイム為替0銭(円貨決済は25銭)○
マネックス証券○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル買付0銭・売却25銭×(買建てのみ)
松井証券○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル両替0銭(円貨決済は25銭)×(買建てのみ)
三菱UFJ eスマート証券○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル20銭×(米国株信用なし)
DMM株×約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル25銭×(買建てのみ)
moomoo証券○約定代金の0.132%(税込)・上限22ドルリアルタイム両替0銭(円貨決済は25銭)○
ウィブル証券○無料(2026年7月27日〜)15銭○

手数料は税込・課税口座の場合、為替手数料は1ドルあたり片道です(2026年9月時点)。インバース型ETFはNISAの対象外のため、課税口座の条件で比べています。マネックス証券の買付0銭は定期的に見直されます。

売買手数料を抑えたいなら、無料のウィブル証券(為替は15銭)や0.132%のmoomoo証券が候補です。moomoo証券は行政処分により2026年6月19日〜9月18日に新規口座開設の受付を停止していたため、新規で開設する場合は受付状況を公式サイトで確認しましょう。

注文機能にも差があります。米国株の逆指値はDMM株だけが使えず、時間外取引では逆指値が発動しない証券会社が多いため、夜間の急変や窓開けは逆指値では防ぎきれません。取引時間や注文方法まで含めた比較は「レバレッジETFの証券会社比較」で解説しています。

発注前に確認したい5つのこと

  • ティッカーと方向(SQQQとTQQQ、QIDとQLDは名前が似ていて方向が逆)
  • 口座区分(NISAではなく、特定口座などの課税口座を選んでいるか)
  • 決済方法(円貨決済か外貨決済かで為替手数料が変わる)
  • 注文方法(指値が基本。損切りの逆指値も買う前に決める)
  • 併合の予定(SQQQは併合の前後に売買停止や注文の失効がある)

ウィブル証券:売買手数料が無料で、QQQの信用売建てにも対応

ウィブル証券は2026年7月27日から、米国株の売買手数料を現物・信用とも無料にしています。為替手数料は1ドルあたり15銭で、売却時の現地の諸費用はかかりますが、売買を繰り返しやすいインバースETFのコストを抑えやすい証券会社です。

ウィブル証券公式サイトでSQQQ・QIDの取扱を確認する

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ナスダックのインバースETFのよくある質問

SQQQとQIDはどちらを選べばいいですか?

何日持つかで選ぶのが基本です。数日以内の短期売買ならSQQQ、数日〜数週間ならQIDが候補になります。

2026年6月2日→9月25日のように指数が往復すると、SQQQは−5.8%、QIDは−1.9%と、倍率の高いほうが大きく目減りしました(分配金込み)。一方、純資産と売買スプレッドはSQQQのほうが有利です。

SQQQは長期保有できますか?

長期保有には向きません。2025年末までの10年間の年率リターンは−53.53%で、100万円が約470円になる計算です(ProSharesの公表値から編集部が試算)。

ナスダック100が下落した2022年に+82.4%上がった後も、翌2023年には−73.6%下がりました。下落局面が一服したら、早めに手じまうのが基本です。

PSQは日本の証券会社で買えますか?

2026年9月28日時点で、主要ネット証券8社の公開取扱銘柄一覧にPSQはありません。国内で-1倍を持つなら、東証上場の2842(iFreeETF NASDAQ100インバース)が候補です。QID・SQQQで代用する方法や、QQQの信用売建て、CFDもあります。

2842・2870とPSQは何が違いますか?

2842・2870は円建てで為替ヘッジがあり、東証の取引時間(日本時間の日中)に売買できます。信託報酬は年0.825%(税込)です。

PSQなど米国のETFはドル建てで、円高になると円換算の損益が目減りします。一方、2842・2870は純資産が小さく、為替ヘッジに金利差相当のコストがかかります。

SQQQの分配金利回りが10%近いのはなぜですか?

過去12カ月の分配金を、下がった今の株価で割って計算しているためです。1株あたりの分配額は株価とともに減っており、直近の分配額を4倍して計算すると約5.6%です。

分配金込みでもSQQQは年初来−48.8%(9月25日時点)で、分配金が値下がりを補うわけではありません。

SQQQ・QIDはNISAで買えますか?

買えません。レバレッジ型・インバース型ETFは新NISAの対象外(成長投資枠・つみたて投資枠とも)で、東証の2842・2870も対象外です。特定口座などの課税口座で取引します。

2026年6月には、NISA対象外の米国ETFを対象と誤って案内した証券会社が行政処分を受けています。NISA区分は注文画面で必ず確認しましょう。

TQQQとSQQQを同時に持つとどうなりますか?

指数が上下を繰り返す相場では、両方が目減りしやすくなります。ナスダック100がほぼ横ばいだった2026年6月2日→9月25日も、価格ベースでTQQQは約−8.7%、SQQQは−8.6%でした。

相場の方向に迷うときは、両建てにするより、投資額を減らす・現金の比率を上げるといった方法も比べましょう。

SQQQの併合で損をしますか?

併合しても保有額は変わりません。ただし1株未満の端数は現金で払い戻され、課税の対象になることがあります。

併合日をまたぐ期間指定注文は各社で受け付けられないか失効し、1日程度売買が止まることもあります。逆指値は併合後に入れ直しましょう。

まとめ:ナスダックのインバースETFは倍率と保有期間で選び、PSQの代わりは円建ても比較

ナスダックのインバースETFの要点は次の6つです。

  • 代表はSQQQ(-3倍)・QID(-2倍)・PSQ(-1倍)の3本で、経費率は0.94〜0.95%とほぼ同じ
  • 国内で買えるのはSQQQ・QID(DMM株以外の7社)で、PSQは主要8社とも取扱なし
  • 倍率が高いほど資金は少なくて済むが、目減りも大きい(10年の年率はSQQQ −53.53%、QID −36.64%、PSQ −17.80%)
  • 2026年はナスダック100の最高値更新で3本とも52週安値圏。指数が往復した6月2日→9月25日でもSQQQは−5.8%
  • SQQQの分配利回り約9.6%は株価の下落で高く見えるもので、直近の分配額で計算すると約5.6%
  • PSQの代わりは東証の2842(-1倍)・2870(-2倍)、QID・SQQQ、QQQの信用売建て、CFDなど。いずれもNISA対象外

S&P500や半導体など、ほかの指数のインバースETFは「米国インバースETF一覧」で同じ形式で比較しています。購入前には、各社の銘柄検索で取扱状況と手数料を最新の情報で確認しましょう。

SBI証券公式サイトでSQQQ・QIDの取扱状況を確認する

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本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、特定の金融商品・ETF・証券会社の利用を推奨するものではありません。掲載情報は作成時点(2026年9月時点)のものです。ETFの内容・経費率・純資産総額・出来高・取扱証券会社・手数料・NISA対応可否などは変更される場合があります。投資には価格変動リスク・為替リスク・流動性リスク・信用リスク・金利変動リスクなどがあります。レバレッジETF・インバースETFは一般的なETFよりリスクが高く、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は、各ETFの目論見書・運用会社の公式情報・証券会社のリスク説明・手数料体系を確認したうえで、ご自身の責任で行ってください。

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この記事を書いた人

小畑 和彰のアバター 小畑 和彰 合同会社WOZ 代表

1999年11月12日、神奈川県三浦市にて生まれる。東京都目黒区在住。
2016年7月にフリーランスとして起業し、Webサイト運営・アフィリエイト広告事業を開始。2020年4月に合同会社WOZ(WOZ LLC)を設立し、アフィリエイト事業の一部を法人化。
現在は、アフィリエイトやウェブ制作を主軸に置きながらも、FXや株式投資にも意欲的に取り組み、自身で得た知見をもとに情報発信を行っている。

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