NASDAQ100のレバレッジETF比較|TQQQとQLDの違い・減価・選び方【2026年最新】

「ナスダック100のレバレッジETFは、3倍のTQQQと2倍のQLDのどちらを選べばいいの?」「3倍のほうが儲かりそうだけど、減価や暴落のリスクはどれくらい違う?」

ナスダック100に連動する米国のレバレッジETFは、3倍のTQQQと2倍のQLDが代表的です。WOZ media編集部が、2本のコスト・規模・流動性・国内の取扱に加え、2026年の実際の値動きと過去の暴落時の成績を同じ基準で比べました。

結論から言うと、強い上昇トレンドではTQQQが大きく勝ち、横ばいや乱高下ではQLDが有利です。実際、ナスダック100がほぼ横ばい(−0.2%)だった2026年6月2日〜9月25日に、QLDは−3.6%、TQQQは−8.7%でした(終値ベース)。

この記事でわかること
  • TQQQとQLDの経費率・純資産・流動性・国内取扱の違い
  • 2026年の実データでわかる3倍と2倍の差(上昇・下落・横ばい)
  • 目論見書の試算で見る、TQQQがQLDを上回る条件
  • 過去の暴落時の下落率と、高値を回復するまでの期間
  • 目的別の選び方と、TQQQ・QLDを買える国内証券会社

ナスダック100のレバレッジETFは、QQQなど1倍のETFよりも価格変動リスクが大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は、各ETFの目論見書、運用会社の公式情報、各証券会社の取扱状況・手数料・為替コスト・リスク説明を確認したうえで、ご自身の責任で行ってください。

この記事の目次

結論:ナスダック100のレバレッジETFはTQQQとQLDの2本が中心【比較早見表】

ナスダック100のレバレッジETFは、同じProSharesが運用する3倍のTQQQと2倍のQLDが中心です。連動する指数は同じなので、実質的には「3倍と2倍のどちらを選ぶか」で決まります。まず2本の要点を早見表で確認しましょう。

項目TQQQQLD
倍率(日次)+3倍+2倍
経費率(費用免除後)0.78%0.89%
純資産約387億ドル約152億ドル
2026年の年初来+51.0%+37.7%
6月2日→9月25日(指数は横ばい)−8.7%−3.6%
2022年の最大下落率−81.8%−63.8%
国内の取扱(主要8社)8社すべて7社(DMM株は×)
向いている人強い上昇トレンドを短期で狙う保有が長引きそう・値動きを抑えたい

経費率は2026年9月28日付目論見書の値(免除は2027年9月30日まで)、純資産は9月25日時点です。騰落率は終値(価格ベース)で、同じ期間のナスダック100は年初来+21.2%、6月2日→9月25日は−0.2%でした。2022年の最大下落率は、2021年11月19日の高値から2022年12月28日の安値までです。

「日次3倍(2倍)」とは?
その日1日のナスダック100の騰落率に対して3倍(2倍)の成果を目指すという意味です。毎日倍率をかけ直すため、2営業日以上持つと、期間全体の成績は「ナスダック100の騰落率×倍率」と一致しなくなります。

1日単位では、2本ともほぼ倍率どおりに動きます。差が開くのは複数日の保有で、上昇が続けばTQQQが単純な3倍を超えて伸び、横ばいや乱高下ではTQQQのほうが大きく目減りします。

数日〜数週間の上昇トレンドを狙うならTQQQ、保有が長引きそうならQLDが基本の使い分けです。なお経費率は3倍のTQQQのほうが低い一方、レバレッジの資金コストを含めた実質的な負担はTQQQのほうが重くなります(詳しくは後述)。

連動するナスダック100は大型ハイテク株中心の指数

ナスダック100は、ナスダック市場に上場する金融以外の大型株100社で構成し、時価総額に応じて比率を決める指数です。9月25日時点の上位はNVIDIA(約8.2%)、Apple(約7.5%)、Microsoft(約5.8%)、Micron(約5.1%)、AMD(約4.3%)でした。上位10銘柄で約47%を占めます(TQQQの保有明細の株式部分から編集部が計算)。

少数の大型ハイテク株と半導体株で値動きが決まりやすく、2026年の年初来はS&P500の+13.1%に対し、ナスダック100は+21.2%でした。3倍型どうしで比べても、TQQQの年初来(+51.0%)はS&P500連動のSPXL(+32.0%)を上回っています。

その分、値動きも荒くなります。2026年の日々の騰落率から計算した年率の変動率は、TQQQが約61%とSPXL(約40%)の1.5倍でした(編集部計算)。

TQQQとQLDの比較表:経費率・純資産・流動性・国内の取扱

ナスダック100のレバレッジETF2本を、比較に必要な項目に絞って並べました。

項目TQQQQLD
正式名称ProShares UltraPro QQQProShares Ultra QQQ
倍率(日次)+3倍+2倍
上場市場NasdaqNYSE Arca
設定日2010年2月9日2006年6月19日
経費率総0.94%・費用免除後0.78%(2027年9月30日まで)総0.96%・費用免除後0.89%(2027年9月30日まで)
純資産約387億ドル約152億ドル
平均出来高(20営業日)約4,910万株約368万株
1日の売買代金(同)約35.8億ドル約3.4億ドル
株価(1株の円換算)79.60ドル(約1.2万円)96.95ドル(約1.5万円)
2026年の高値/安値(終値)87.22/37.89ドル100.53/57.16ドル
分配金四半期・利回り約0.5〜0.6%四半期・利回り約0.1%
分割・併合(2025〜26年)2025年11月20日に2対1分割2025年11月20日に2対1分割
全損の目安(指数の1日の下落率)約33%約50%
国内の取扱(主要8社)8社7社(DMM株×)

2026年9月時点の値です。経費率と全損の目安は2026年9月28日付の目論見書、純資産はProShares公式サイト(9月25日時点)によります。出来高と売買代金(出来高×終値の概算)は8月28日〜9月25日の平均、株価は9月25日終値で、円換算は1ドル156.94円で編集部が計算しました。

表から読み取れるポイントは次の4つです。

  • コスト:経費率はTQQQが0.78%とQLD(0.89%)より低いものの、どちらも費用免除後の値です。レバレッジの資金コストは経費率に含まれません
  • 流動性:1日の売買代金はTQQQがQLDの約10倍です。QLDも1日3億ドルを超える取引があり、通常の売買で困る水準ではありません
  • 全損の目安:目論見書は、ナスダック100が1日のうちに約33%下落に近づくと、TQQQは投資額の全額を失う可能性があるとしています(QLDは約50%)
  • 取扱:DMM株が扱うProSharesの商品はTQQQだけで、QLDは買えません

経費率はTQQQが低いが、資金コストを含めると負担は重い

2本は、ナスダック100の株式に、金融機関とのスワップ契約(指数の値動きを受け取る契約)や先物を組み合わせて倍率を作ります。ProSharesが公表した9月25日時点の保有明細では、TQQQは株式を純資産の約33%しか持たず、スワップ(想定元本)約258%と先物約9%を加えて約300%にしていました(編集部集計)。

スワップの資金コストは短期金利に連動し、目論見書もこうした取引・資金調達のコストは経費の表に含まれないと記載しています。編集部が、ナスダック100の日々の騰落率を3倍・2倍して積み上げた理論値(コストなし)と2026年の年初来の実績を比べました。差は年率換算でTQQQが約9%、QLDが約4.5%で、経費率を大きく上回ります(価格ベース)。

FRBは2026年9月に政策金利を3.75〜4.00%へ引き上げ(2023年以来の利上げ)、年内の追加利上げも示唆しています。金利が高い局面ほど、3倍型の実質コストは2倍型より重くなる点を押さえておきましょう。

各銘柄の特徴やリスクは、個別の解説記事で詳しく紹介しています。

2026年の値動きで比較:TQQQとQLDの差が開いた局面

ナスダック100は2026年、1〜3月の下落、4〜5月の急反発、6〜7月の調整、8〜9月の回復と大きく振れました。局面ごとの騰落率を、2本と単純倍率(ナスダック100×倍率)で比べます。

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期間(局面)ナスダック100QLD(2倍)単純2倍TQQQ(3倍)単純3倍
年初→3月30日(下落)−9.1%−18.8%−18.2%−28.1%−27.3%
3月30日→6月2日(上昇)+33.6%+75.9%+67.2%+130.2%+100.7%
6月2日→7月29日(下落)−11.3%−22.8%−22.6%−33.8%−33.9%
7月29日→9月25日(上昇)+12.6%+25.0%+25.1%+37.8%+37.7%
6月2日→9月25日(往復)−0.2%−3.6%−0.3%−8.7%−0.5%
年初来(→9月25日)+21.2%+37.7%+42.4%+51.0%+63.7%

終値(価格ベース)で比較しました。ナスダック100の終値は、2025年末25,249.85、3月30日22,953.38(年初来安値)、6月2日30,660.60(当時の最高値)、7月29日27,192.31、9月25日30,608.13です。分配金込みの年初来はQLDが+37.9%、TQQQが+51.9%です。

差が最も開いたのは、3月30日の年初来安値から6月2日の高値までの上昇局面です。ナスダック100が+33.6%の間に、TQQQは+130.2%と単純な3倍(+100.7%)を約30ポイント上回りました。値上がりが続くと、増えた元本にさらに3倍がかかるためです。

一方、6月2日→7月29日の下落局面では、2本ともほぼ単純倍率どおりに下げました。ナスダック100は6月の高値から1割超下げて7月29日に調整局面入りし、TQQQは約3分の1を失っています。

9月22日にはナスダック100が終値の最高値(30,732.40)を更新しました。しかし同じ日のTQQQ(80.83ドル)とQLD(97.82ドル)は、6月2日の高値(87.22ドル・100.53ドル)に届いていません。年初来でも、TQQQは単純な3倍を約13ポイント、QLDは単純な2倍を約5ポイント下回っています。

1日単位ではほぼ倍率どおりに動く

日付ナスダック100QLDTQQQ
6月5日(2026年最大の下落)−4.77%−9.57%−14.28%
3月31日(2026年最大の上昇)+3.43%+6.72%+10.00%
9月21日(半導体株高で大幅高)+2.83%+5.79%+8.63%

6月5日は、5月の雇用統計が強く利上げ観測が高まったことや、ブロードコムのAI半導体見通しへの失望から、ナスダック100が−4.77%と急落しました。QLDは−9.57%、TQQQは−14.28%と、ほぼ2倍・3倍の下落です。

2026年にナスダック100が0.5%超動いた125日で見ても、1日の値動きの倍率は中央値でQLDが1.99倍、TQQQが2.97倍でした(分配金を調整した終値で編集部が計算)。差が生まれるのは1日単位ではなく、日々の値動きが積み重なる複数日の保有です。

横ばいでも目減りした6月2日→9月25日の内訳

ナスダック100がほぼ横ばいだった6月2日→9月25日について、指数の日々の騰落率を2倍・3倍して積み上げた理論値(コストなし)を編集部が計算しました。

内訳QLD(2倍)TQQQ(3倍)
単純倍率(指数−0.2%×倍率)−0.3%−0.5%
日次リセットの理論値(コストなし)−2.1%−5.6%
実績(終値)−3.6%−8.7%

指数がほぼ動かなくても、日次リセットだけで理論値は2倍で−2.1%、3倍で−5.6%まで目減りしました。実績との残りの差(QLD約1.5ポイント、TQQQ約3ポイント)は、経費率とレバレッジの資金コストなどによるものです。

つまり横ばい相場のTQQQは、減価とコストの両方でQLDより不利になります。

3倍と2倍の減価の差:横ばいならQLD、強い上昇ならTQQQ

減価とは?
レバレッジETFが毎日倍率をかけ直す(日次リセット)ことで、上下に振れる相場ほど価格が目減りする現象です。経費率や資金コストとは別に起き、指数が横ばいでも損失が出ることがあります。

減価は値動きの大きさ(変動率)の2乗に比例し、倍率が上がると急に膨らみます。近似式で計算すると、同じ相場なら3倍型の目減りは2倍型の約3倍です。6月2日→9月25日の理論値でも、単純倍率からの目減りはQLDが約1.7ポイント、TQQQが約5.1ポイントと、ほぼ3倍でした。

ProSharesの目論見書には、ナスダック100の1年間の騰落率と変動率の組み合わせごとに、ファンドの成績を試算した表があります。ナスダック100の過去5年の変動率(年率22.60%)に近い、変動率25%の列を抜き出しました。

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ナスダック100の1年の騰落率単純2倍QLDの試算単純3倍TQQQの試算
−20%−40%−39.9%−60%−57.6%
−10%−20%−23.9%−30%−39.6%
0%(横ばい)0%−6.1%0%−17.1%
+10%+20%+13.7%+30%+10.3%
+20%+40%+35.3%+60%+43.3%
+30%+60%+58.8%+90%+82.1%

ProSharesの2026年9月28日付目論見書の試算表のうち、ナスダック100の年率変動率が25%の場合です。配当・経費・資金コストはゼロとした前提です。過去5年の変動率は、同目論見書に載っている2026年5月末までの値です。

ナスダック100が1年で横ばいなら、QLDは−6.1%、TQQQは−17.1%の試算です。+10%の上昇ではQLD(+13.7%)がTQQQ(+10.3%)を上回り、+20%になるとTQQQ(+43.3%)が逆転します。

編集部が同じ前提で計算すると、TQQQがQLDを上回る分かれ目は、ナスダック100の年+13%前後でした。実際には資金コストが3倍型ほど重いため、TQQQがQLDに勝つには、表の前提より高い上昇率が必要です。

減価の大きさは変動率で大きく変わります。同じ表で指数が横ばいの場合、変動率10%ならQLDは−1.0%、TQQQは−3.0%にとどまりますが、変動率50%ではQLDが−22.1%、TQQQが−52.8%まで膨らみます。

2026年(9月25日まで)のナスダック100の変動率は、日々の騰落率から計算すると年率約21%でした。減価が起きる仕組みや計算式は「レバレッジETFの減価」で詳しく解説しています。

TQQQとQLDどちらを選ぶ?保有期間・許容損失・相場観で決める

TQQQとQLDは、次の3つの観点で考えると自分に合う1本を絞り込めます。

保有期間

数日〜数週間の短期ならTQQQ、数カ月に延びそうならQLDが目安です。持つ期間が長いほど減価と資金コストが積み上がり、3倍型ほど不利になります。

許容損失

2020年と2022年の暴落では、TQQQは高値から約7〜8割、QLDは約5〜6割下落しました(過去の最大下落率)。同じ金額を投じるなら、下落時の損失はQLDのほうが小さく済みます。

相場観

強い上昇トレンドが続くと見るならTQQQ、方向感が弱い・乱高下しそうならQLDです。目論見書の試算でも、ナスダック100の上昇率が小さい年はQLDが有利でした。

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目的候補理由
数日〜数週間の上昇トレンドで大きな値幅を狙うTQQQ上昇が続くと単純な3倍を上回ることもある
保有が数週間〜数カ月に延びそうQLD減価と資金コストが3倍型より小さい
下落時の損失を抑えたいQLD過去の最大下落率がTQQQより小さい
売買の多さ(流動性)を重視するTQQQ1日の売買代金がQLDの約10倍
DMM株で取引したいTQQQQLDは取扱なし
ナスダック100に長期で投資したいQQQ(0.18%)・QQQM(0.15%)など1倍のETF減価がなく、NISAの成長投資枠でも買える

許容損失で選ぶ:過去の最大下落率と回復までの期間

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項目ナスダック100QLDTQQQ
2020年の下落(2月19日→3月20日)−28.0%−51.7%−69.9%
2022年の下落(2021年11月19日→2022年12月28日)−35.6%−63.8%−81.8%
2025年の下落(2024年12月16日→2025年4月8日)−22.7%−42.3%−58.3%
2026年の下落(6月2日→7月29日)−11.3%−22.8%−33.8%
2021年の高値を初めて上回った日2023年12月15日2024年5月28日2024年12月11日
最悪の四半期(直近10暦年)—−42.26%−58.60%

下落率と回復日は終値ベース(価格のみ)で、ETFは分割調整後の終値、指数はNasdaq公表の終値から編集部が計算しました。最悪の四半期はいずれも2022年4〜6月で、2026年9月28日付目論見書の値です。

2022年の下落では、TQQQは約8割、QLDは約6割値下がりしました。元の水準に戻るには、−81.8%なら約5.5倍、−63.8%なら約2.8倍への上昇が必要です。

2021年の高値を初めて上回ったのは、ナスダック100の約5カ月後にQLD、約1年後にTQQQでした。TQQQはその後も、2025年4月の関税ショックで2021年の高値を約56%下回る場面がありました。

このときは回復が早く、4月8日の安値から直前の高値(2024年12月16日)を終値で上回るまで、QLDが約3カ月(7月17日)、TQQQが約4カ月(8月12日)でした。下落が深いほど、元の水準に戻るまでの時間も長くなりやすい点は変わりません。

1日の下落も大きく、2020年3月16日はナスダック100の−12.19%に対し、QLDが−24.36%、TQQQが−36.59%でした(基準価額ベース、ProSharesの公表データから編集部が計算)。

一方、2025年末までの10年間の年平均リターン(目論見書、分配金再投資)は、TQQQが+36.96%、QLDが+30.73%で、ナスダック100(配当込み+19.68%)を大きく上回りました。ただし2022年を含む5年間ではQLD(+19.77%)がTQQQ(+19.38%)をわずかに上回っており、大きな暴落を挟むと3倍型の優位は消えやすくなります。

長く持った場合の成績や条件は「レバレッジETFの長期保有」で検証しています。

同じ実質投資額なら:TQQQに20万円とQLDに30万円

TQQQを少なめに持つか、QLDを多めに持つかで、ナスダック100への実質的な投資額(エクスポージャー)はそろえられます。TQQQの20万円とQLDの30万円は、どちらもナスダック100の60万円分の値動きです。

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期間TQQQに20万円QLDに30万円参考:1倍に60万円
3月30日→6月2日(上昇)+26.0万円+22.8万円+20.1万円
6月2日→7月29日(下落)−6.8万円−6.8万円−6.8万円
6月2日→9月25日(往復)−1.7万円−1.1万円−0.1万円
年初来(→9月25日)+10.2万円+11.3万円+12.7万円

編集部の試算です。ドル建ての騰落率(終値ベース)で計算し、為替・手数料・税金は含みません。1倍はナスダック100指数の騰落率です。

強い上昇局面ではTQQQが上回った一方、横ばいを含む期間や年初来ではQLDの利益が大きくなりました。実質投資額が同じなら、倍率を下げるほど減価と資金コストを抑えられます。

ただしTQQQは投入額が少なく済み、残りを現金で持てるのが利点です。最悪の場合に失う金額の上限も、投入額の小さいTQQQのほうが小さくなります。

レバナス(投資信託)・東証上場ETF(2869)との違い

国内では、ナスダック100の2倍を目指す投資信託「レバナス」も人気です。円建てで少額から積み立てられる一方、注文は15時30分締切で翌営業日の基準価額で約定し、為替ヘッジありが基本です。信託報酬は年0.4334%(auAM)〜0.99%(iFree)で、NISAの対象外である点は米国ETFと同じです。

東証にも、ナスダック100の2倍を目指す「iFreeETF NASDAQ100レバレッジ(2869)」が上場しています。為替ヘッジありで信託報酬は年0.825%です。2026年7月に1口を25口に分割し、9月25日の終値は3,134円と少額で売買できます。

ドル建てでリアルタイムに売買するTQQQ・QLDとは、倍率・為替・約定の仕組みが異なります。コストや税金まで含めた違いは「レバナスとTQQQの違い」で比較しています。

ナスダック100の下落を狙うなら:SQQQ・QID・PSQ

ナスダック100の下落で利益を狙う、または保有株の値下がりに備えるなら、逆方向に動くインバースETFを使います。ProSharesのSQQQ(−3倍、経費率0.94%)・QID(−2倍、0.95%)・PSQ(−1倍、0.95%)が代表的です。

ただしPSQは国内の主要8社のいずれでも買えず、DMM株ではSQQQ・QIDも扱っていません。上昇が続いた2026年は、SQQQが年初来で約−49%(分配金込み)と大きく下げています。3本の違いや国内で使える代替手段は「ナスダック100のインバースETF比較」で解説しています。

TQQQ・QLDを買える国内証券会社

TQQQは主要ネット証券8社すべてで買えますが、QLDはDMM株で取り扱いがありません(2026年9月28日に各社の公開取扱一覧で編集部が確認)。手数料と為替手数料もあわせて比べましょう。

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証券会社TQQQQLD米国株手数料為替手数料(1ドルあたり片道)
SBI証券○○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドルリアルタイム為替0銭(円貨決済は25銭)
楽天証券○○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドルリアルタイム為替0銭(円貨決済は25銭)
マネックス証券○○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル買付0銭・売却25銭
松井証券○○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル両替0銭(円貨決済は25銭)
三菱UFJ eスマート証券○○約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル20銭
DMM株○×約定代金の0.495%(税込)・上限22ドル25銭
moomoo証券○○約定代金の0.132%(税込)・上限22ドルリアルタイム両替0銭(円貨決済は25銭)
ウィブル証券○○無料(2026年7月27日〜)15銭

手数料は税込・課税口座の場合、為替手数料は1ドルあたり片道です(2026年9月時点)。レバレッジ型ETFはNISAの対象外のため、課税口座の条件で比べています。マネックス証券の買付0銭は定期的に見直されます。

売買回数が増えやすいレバレッジETFでは、為替手数料の差が積み重なります。SBI証券・楽天証券はリアルタイム為替なら0銭ですが、円貨決済では25銭かかる点に注意しましょう。

注文機能も会社ごとに違います。米国株の逆指値はDMM株以外の7社で使えます。値上がりに合わせて損切りラインを引き上げるトレーリングストップには、楽天・マネックス・三菱UFJ eスマート・moomoo・ウィブルの5社が対応しています。

moomoo証券とウィブル証券では、TQQQを日本時間の日中(10〜18時、夏時間は9〜17時)にも取引できます。ただしmoomoo証券は行政処分により2026年6月19日〜9月18日に新規口座開設の受付を停止していたため、新規で開設する場合は受付状況を公式サイトで確認しましょう。

取引時間や積立の対応まで含めた詳しい比較は、「レバレッジETFの証券会社比較」で解説しています。

SBI証券公式サイトでTQQQ・QLDの取扱状況を確認する

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ナスダック100レバレッジETFのリスクと注意点

1日で投資額の全額を失う可能性がある

目論見書は、ナスダック100が1日のうちに約33%下落に近づくと、TQQQは投資額の全額を失う可能性があると記載しています(QLDは約50%)。TQQQの設定以降で最大の下落日(2020年3月16日)の指数は−12.19%でしたが、急落が数日続けば、短期間で投資額の大半を失うこともあります。

金利が上がるほど実質コストが増える

レバレッジの資金コストは短期金利に連動し、経費率とは別にかかります。2026年の年初来では、理論値との差が年率でTQQQ約9%、QLD約4.5%でした(前述)。次回FOMCは10月27〜28日で、利上げが続けば負担はさらに増えます。

為替の影響を受ける

2本とも米ドル建てで為替ヘッジはなく、円高になると円換算の損益が目減りします。2026年は7月30〜31日の日米協調の円買い介入で、ドル円が162円台後半から157円台へ動きました(9月25日は156.94円)。

夜間の急変や窓開けは逆指値で防ぎきれない

米国ETFの通常取引は、日本時間の23時30分〜翌6時(夏時間は22時30分〜翌5時)です。時間外取引では逆指値を使えない証券会社が多く、寝ている間の急落や、前日の終値から離れて始まる「窓開け」では、想定より不利な価格で約定することがあります。

米国の主要取引所は2026年12月から23時間取引を始める予定で、対応の時期は証券会社によって異なります。

ナスダック100レバレッジETFのよくある質問

TQQQとQLDはどちらが儲かりますか?

相場の動き方で変わります。上昇が続く局面ではTQQQが大きく上回り、2026年も3月30日→6月2日はTQQQが+130.2%、QLDが+75.9%でした。一方、横ばいや乱高下ではTQQQの目減りが大きく、6月2日→9月25日はTQQQが−8.7%、QLDが−3.6%です。

2025年末までの5年間の年平均リターンは、2022年の暴落を挟んだため、QLD(+19.77%)がTQQQ(+19.38%)をわずかに上回りました。

TQQQは長期保有に向いていますか?

一般的には短期〜中期の売買向けです。2022年には高値から−81.8%下落し、2021年の高値を初めて上回るまでに約3年かかりました。ナスダック100に長期で投資するなら、QQQ(経費率0.18%)やQQQM(0.15%)など1倍のETFのほうが目的に合います。

TQQQやQLDはNISAで買えますか?

買えません。レバレッジ型ETFは新NISAの対象外で(成長投資枠・つみたて投資枠とも)、2027年開始のこどもNISAでも扱いは同じです。特定口座などの課税口座で取引します。

2026年6月にはNISA対象外の米国ETFを対象と誤案内した証券会社が行政処分を受けており、NISA区分は注文画面で必ず確認しましょう。

TQQQやQLDを信用取引で買えますか?

買えません。日本証券業協会のガイドラインにより、レバレッジ型・インバース型ETFは国内の主要8社とも米国株信用取引の対象外です。信用取引でナスダック100にレバレッジをかけたい場合は、QQQなど1倍のETFが対象になります(取扱や条件は証券会社ごとに異なります)。

TQQQ・QLDの分配金と税金はどうなりますか?

2本とも四半期ごとに分配があり、直近12カ月の利回りはTQQQが約0.5〜0.6%、QLDが約0.1%です。譲渡益・分配金とも税率は20.315%で、分配金は米国で10%源泉徴収されます。米国の税金は、確定申告で外国税額控除を受ければ調整できます。

TQQQ・QLDは積立できますか?

SBI証券と楽天証券の米株積立なら、TQQQ・QLDも定期的に買い付けられます(1株単位)。ただし下落局面の損失が大きく減価も続くため、1倍のETFと同じ感覚で長期の積立を続けるのは注意が必要です。

TQQQの過去の株価が、記事やチャートによって違うのはなぜですか?

株式分割の調整の違いです。TQQQは2022年1月13日と2025年11月20日にそれぞれ2対1の分割を行っており、現在のチャートは過去の価格を4分の1に調整して表示しています。

たとえば2021年11月19日の高値は、当時の取引価格で約177ドルですが、調整後は約44ドルです。古い記事の価格と比べるときは、騰落率で確認しましょう。

TQQQとSQQQは何が違いますか?

SQQQは同じProSharesのナスダック100ベア3倍型(−3倍)で、TQQQとは正反対に動きます。ティッカーが1文字違いのため、注文前に正式名称(UltraPro QQQとUltraPro Short QQQ)と倍率を必ず確認しましょう。

まとめ:ナスダック100のレバレッジETFは相場観と保有期間で選ぶ

ナスダック100のレバレッジETFは、3倍のTQQQと2倍のQLDが代表です。2026年のデータで比べた要点は次のとおりです。

  • 2本は同じProSharesの運用で、違いは倍率。1日単位ではほぼ3倍・2倍どおりに動く
  • 強い上昇局面ではTQQQが大きく勝ち、横ばいでは3倍型の目減りが大きい(6月2日→9月25日はTQQQ−8.7%、QLD−3.6%)
  • 経費率はTQQQが低いが、資金コストを含めた実質的な負担は3倍型のほうが重い
  • 2020年・2022年の暴落ではTQQQが約7〜8割、QLDが約5〜6割下落。いずれもNISA対象外で、QLDはDMM株では買えない

S&P500連動の3倍型・2倍型は「S&P500のレバレッジETF比較」、ほかの指数やテーマは「米国レバレッジETF一覧」で比較できます。

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本記事は投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、特定の金融商品・ETF・証券会社の利用を推奨するものではありません。掲載情報は作成時点のものです。ETFの内容・経費率・純資産総額・出来高・取扱証券会社・手数料・NISA対応可否などは変更される場合があります。投資には価格変動リスク・為替リスク・流動性リスク・信用リスク・金利変動リスクなどがあります。レバレッジETF・インバースETFは一般的なETFよりリスクが高く、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は、各ETFの目論見書・運用会社の公式情報・証券会社のリスク説明・手数料体系を確認したうえで、ご自身の責任で行ってください。

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この記事を書いた人

小畑 和彰のアバター 小畑 和彰 合同会社WOZ 代表

1999年11月12日、神奈川県三浦市にて生まれる。東京都目黒区在住。
2016年7月にフリーランスとして起業し、Webサイト運営・アフィリエイト広告事業を開始。2020年4月に合同会社WOZ(WOZ LLC)を設立し、アフィリエイト事業の一部を法人化。
現在は、アフィリエイトやウェブ制作を主軸に置きながらも、FXや株式投資にも意欲的に取り組み、自身で得た知見をもとに情報発信を行っている。

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